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【映像】「棋士編入試験」をABEMAでみる

将棋界において、奨励会(三段リーグ)を経ずにプロ棋士となるルートのひとつ、それが「棋士編入試験」です。かつては「特例」として行われていたこの試験も、現在は制度化され、アマチュア強豪や女流棋士が「正棋士(四段)」を目指すための登竜門となっています。

本記事では、棋士編入試験の仕組みや受験資格、そして歴代の挑戦者たちの結果をわかりやすく解説します。

目次

  • 将棋の「棋士編入試験」とは?仕組みと受験条件
  • 【一覧表】歴代の受験者と合格者・結果
  • なぜ「最難関」と言われるのか?
  •  「女流棋士」と「棋士(正会員)」の違いとは?
  • よくある質問(FAQ)
  • まとめ

将棋の「棋士編入試験」とは?仕組みと受験条件

将棋の棋士になるには、原則として養成機関である「奨励会」に入会し、四段に昇段する必要があります。しかし、年齢制限などで奨励会を退会した人や、アマチュア・女流棋士として圧倒的な実績を持つ人のために用意されたのがこの制度です。

① 「勝率」で満たすルート

多くの挑戦者が目指すのがこのルートです。棋士(四段以上の正会員)との公式戦において、以下の成績を収める必要があります。

10勝以上していること

なおかつ、勝率が6割5分(0.650)以上であること

これは生涯成績である必要はなく、「最も良いところから見て」計算し、条件を満たした時点で資格が発生します。 

② 「特定棋戦での実績」で満たすルート

勝率規定とは別に、各棋戦で以下の「プロでも上位といえる優秀な成績」を収めた場合、即座に受験資格が与えられます(いずれか一つで可)。

・竜王戦: ランキング戦 優勝

・王位戦: 挑戦者決定リーグ入り

・王座戦: 挑戦者決定トーナメント ベスト8

・棋王戦: 挑戦者決定トーナメント ベスト8

・棋聖戦: 決勝トーナメント ベスト8

・朝日杯将棋オープン戦: 本戦トーナメント ベスト4

・銀河戦: 決勝トーナメント ベスト4

NHK杯戦: 本戦トーナメント ベスト4

・新人王戦: 優勝

これらの条件は、予選を勝ち抜き、さらにトップ棋士たちがひしめく本戦やリーグ戦で勝ち上がることを意味します。実質的に「プロと同等以上の実力」がなければ達成不可能な条件と言えます。

申請のルール、注目の受験料と再受験の壁

いずれかの条件を満たし、その対局から1ヶ月以内に申請を行うことで試験が実施されます。また、受験料として50万円(税別)が必要です。

プロ公式戦に参加できる機会自体が限られているアマチュアや女流棋士にとって、プロ相手に勝ち越し、さらに高勝率を維持することは「至難の業」と言われています。

なお、一度申請に使用した対局結果は、次回の申請には使用できません。 

試験内容:新四段との五番勝負

資格を満たして申請を行うと、試験官となる新四段(直近でプロになった若手棋士)5名との五番勝負が組まれます。

・合格ライン: 5局中、3勝すれば合格

・持ち時間: 各3時間(チェスクロック使用)。

・合格後: フリークラスの四段(正棋士)としてプロデビュー。

【一覧表】歴代の受験者と合格者・結果

区分 氏名 成績 実施年
制度化後
(五番勝負)
福間香奈
(旧姓・里見)
?勝?敗 2026年
西山朋佳 2勝3敗
※不合格
2024~2025年
小山怜央 3勝1敗
合格
2022~2023年
里見香奈 0勝3敗
※不合格
2022年
折田翔吾 3勝1敗
合格
2019~2020年
今泉健司 3勝1敗
合格
2014年
制度化前
(六番勝負)
瀬川晶司 3勝2敗
合格
2005年
花村元司 4勝2敗
合格
1944年

歴史を変えた「瀬川晶司」さんの挑戦

現在の編入試験制度ができるきっかけとなったのは、2005年の瀬川晶司さん(現六段)の挑戦です。当時、サラリーマンでありながらプロ相手に連戦連勝を重ねた瀬川さんの活躍により、特例として六番勝負が実施され、見事合格。これが後の制度化へと繋がりました。

なぜ「最難関」と言われるのか?

合格者が続いているため「受かりやすいのでは?」と錯覚されがちですが、実際は将棋界で最も過酷な試験の一つです。

1. 試験官は「今、一番勢いのある若手」

試験官を務めるのは、プロ養成機関「奨励会三段リーグ」という超難関を抜け出したばかりの新四段5名です。彼らは最新のAI研究にも精通しており、気力・体力ともに充実している「今の将棋界で最も油断ならない相手」です。

2. プレッシャーとの戦い

「負ければ次はない」という状況に加え、多くのメディアや将棋ファンの注目を一身に背負って対局します。技術だけでなく、強靭な精神力が求められます。

 「女流棋士」と「棋士(正会員)」の違いとは?

福間香奈女流六冠や西山朋佳女流二冠の挑戦で話題になるのが、「女流棋士」と「棋士」の違いです。

・棋士(正会員): 男女の区別なく、三段リーグ突破または編入試験合格を経た者。名人戦や竜王戦を含むすべての公式戦に参加可能。

・女流棋士: 女性のみがなれる制度。主に女流棋戦(女流タイトル戦など)に参加する。

「女性初の棋士(四段)」が誕生することは、将棋界の長い歴史において悲願とされており、誰がその扉をこじ開けるのかに大注目が集まっています。

よくある質問(FAQ)

Q. 受験料はかかりますか?

はい、かかります。規定により、試験の申請時に50万円(税別)を支払う必要があります。

Q. 不合格になった場合、再受験はできますか?

可能です。ただし、再度「公式戦で10勝以上かつ勝率6割5分以上」という条件を一から満たす必要があります。一度リセットされるため、再挑戦への道のりは非常に険しいものとなります。

Q. 年齢制限はありますか?

編入試験の受験自体に明確な年齢上限は設けられていません(※奨励会には年齢制限があります)。実力さえあれば、年齢に関わらずプロへの道が開かれているのがこの制度の特徴です。

まとめ

将棋の棋士編入試験は、一度はプロへの道を断たれた者や、異なるルートで実力をつけた者が、実力のみで「プロ」の称号を勝ち取るドラマチックな制度です。

今泉健司さん、折田翔吾さん、小山怜央さんに続き、新たな合格者が誕生するのか。そして、史上初の女性棋士は誕生するのか。今後もその熱い戦いから目が離せません。

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