では、笑顔の写真を好む有権者とはどのような人たちなのか。「女性というのは男性というのはという思い込みやステレオタイプが強いほど、そのような傾向・判断をするのは十分考えられる。例えば、『女性は優しくて弱いから守らないといけない』みたいな、ベネヴォレントセクシズム(優しく見える性差別)と呼ばれるような態度も持っている人、そういう人の間では見た目とかが強く効いてくる」。

 女性候補者に笑顔を求める一定層がいる中で、現代ならではの注意点も指摘する。「ある程度、AIなどで表情を操作することはできるので、逆に言うと有権者の方が注意しないと表層的なものに操作されてしまう可能性はある」。

 この結果を受け、能條氏は社会にも同様の問題が潜んでいると語る。「自分を脅かす存在ではないと確認したいというような感覚って、多分政治のポスターの話だけじゃなくて、日常でも結構見られることなのではないかと思う。この問題点は、男性候補の場合は笑顔でも笑顔でなくてもあまり結果に左右されないけれど、女性候補だとあるというのが、日本社会の今の眼差しを表していると思う」。

 一方、伊藤氏は昨今の男性候補の変化についても言及した。「最近は男性の方もポスターに限らず、例えば子育て世代を応援していく訴え方をされている方は、お子さんと一緒に触れ合っている場面を見せることもあったりして、今までの支持層だけではなく、広げるという戦略上で笑顔を使っている方も性別に関係なくいると思っている」。

二世議員は「笑わない」傾向も
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