■「日本経済が自分の首を絞めた30年間」

賃金アップとセーフティネット
拡大する

 日本の生産性や賃金停滞について、神津氏は「諸外国と比べて賃金が大きく開いてしまったのは、非正規雇用を増やしすぎたからだ。1995年に当時の日経連が打ち出した方針により、非正規雇用が2〜4割に急増した。低処遇で細切れの雇用では、企業は人材投資を怠るようになる。日本経済は自ら首を絞めてきたのだ」と分析した。

 さらに、労働者の権利とセーフティーネットの重要性について、「日本は雇用に関するセーフティーネットが非常に脆弱だ。今の深刻な人手不足なら仕事は見つかるかもしれないが、一度景気が悪くなれば簡単に放り出されてしまう。ブラック企業に入っても、生活のために我慢せざるを得ない労働者が圧倒的に多いのが実情だ」との危惧を示した。

 理想的な労働環境のあり方として、「労働移動はもっと自由であっていい。今の会社や仕事が合わないと思えば、転職して収入を上げられるだけのスキルを身につけられる仕組みを、国が制度として位置づけるべきだ。ヨーロッパのようにセーフティーネットが機能していれば、短い労働時間でも高い生産性を維持できるはずだ」とした。

(『ABEMA Prime』より)

この記事の画像一覧
この記事の写真をみる(3枚)