猛ラッシュでダウン寸前まで追い込むも、強烈な右フック“一撃”で形勢逆転を許した選手。フラつきながらも懸命にダウンを回避した“咄嗟の行動”に実況席が思わず「ダウン、ダウンでしょ」と指摘。熱くなる一幕があった。
2月28日、後楽園ホールで開催された「Krush.187」で愛瑠斗(RAUSU GYM)と嶋拓実(K-1ジム横浜チームオルカ)が対戦。試合は先攻逃げ切りと後半追い上げのスタイルが交錯する僅差の戦いとなった。結果的には2ラウンドに嶋が左フックで奪ったダウンが判定勝利をもたらしたが、その直前にもあわやダウンの被弾シーンを勝利への執念、咄嗟の行動で回避した愛瑠斗の“負けん気”が実況席を熱くした。
ともにKrush常連の中堅同士の対決。愛瑠斗はアグレッシブに打ち合うスタイルで過去7勝9敗。対する嶋はK-1アマチュア2度優勝を経てプロ入り3勝7敗1分け、両者2024年から勝利なし、戦績では苦戦しながらも蓋を開けたら激闘派同士の”噛み合う”展開となった。
1ラウンドから両者ともパンチ主体で前に出て打ち合う。序盤、嶋がロープ際に追い込み連打を当てると、ブレイクを機に愛瑠斗が精度のあるパンチや前蹴り、ハイで反撃して盛り返す。互いにぐらつかせるような場面もあるスリリングな展開が続く。
2ラウンドも打ち合いの流れは続く。リング中央でパンチの応戦が続くバチバチの展開のなか、嶋が追い込むと、今度は愛瑠斗がロープ際で連打を当て、初回ラウンドの逆パターンになるシーソーゲーム。
さらにコーナーに串刺しにして連打と愛瑠斗のターンが続くが、残り40秒で驚きの逆転シーンが生まれる。一方的に殴られフルボッコ状態だった嶋が突如反撃を開始。左右のフックを振り回すと、これを被弾した愛瑠斗の腰がガクリと落ちる。
KO寸前の猛攻から一瞬でよもやのダウンに、愛瑠斗はふらつきながらも辛うじて相手に抱きついて難を逃れる。強い気持ちが見えたこの場面にABEMA解説の卜部弘嵩も思わず「ダウン、ダウンでしょ」と興奮気味に反応。ファンも「効いたぞ」「青(嶋)の方が勝ってる」「いやパワーで赤(愛瑠斗)が有利」と沸き立ち、「おいおい、これだけラッシュしても倒せないのか」と両者の激しい打ち合いに反応した。
ニアダウン状態の愛瑠斗だが驚くことに、すぐにリカバリーをみせ再びラッシュ。しかし今度は嶋が冷静にカウンターで左フックを振り抜くと後ろへフラフラと後退したダウン。愛瑠斗は腰を立たせ両手を挙げて”いや倒れてない”と気丈にアピールするも、今度はレフェリーがダウンを宣告。先程「ダウン!」と熱くコメントしていた卜部も、愛瑠斗の負けん気に「そっか…そっか…」と頷くと「愛瑠斗もったいなかったなぁ」「攻めていたけど嶋も狙ってるから、ああいうダウンが生まれたんですよ」と一瞬の攻守逆転劇を振り返った。
3ラウンド、ダウンを奪われた愛瑠斗が一気にギアを上げ、右カーフ、左右のヒザ、左ミドルを連発して嶋をロープ際まで追い詰め、ダウン寸前まで追い込むシーンを何度も作るも、嶋もフラフラになりながら崩れず、要所で右ストレートを返しながら最後まで立ち続け絶妙にコントロール。
結果は28-29で3者が嶋の勝利を支持。僅か1ポイントの差に宮田プロデューサーは「愛瑠斗くんがねじ伏せるんだろうな、と思いながら今日の嶋くんは神がかっていた。根性が半端なかった」と総括。一方でファンからは「2人とも良かった」「これぞKrush」「2人とも根性が凄い」と両選手に称賛の言葉が相次いだ。
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