■高市総理の「法的評価は差し控える」発言への懸念
こうした中、日本の立場はどうなるのか。高市早苗総理はアメリカの攻撃に関して「法的評価は差し控える」と発言している。この姿勢について、三輪氏は厳しい見方を示した。
「ある時には法的評価をするけれども、ある時には法的評価をしない。もし日本政府がそういう立場を取るのであれば、それは国内的にも国際的にも、この政府は場当たり的で信頼が得られないのではないかと懸念している。『評価を差し控える』という弁解が通用するのであれば、そもそも法の価値すら毀損するような発言なのではないかと思っている」
三牧氏は、日本の立場についてこう分析する。「高市総理は3月に訪米を控えているので、やはりトランプ政権を刺激するようなことは言いたくないという心情は分かるところがある。しかし、アメリカが相手であれば『法的な判断は差し控える』、中国、ロシアに関しては、アメリカ、G7とともに法的な判断をどんどん踏み込んでいくとなると、総体として日本、アメリカ、G7の正当性、諸国家からの信頼が揺らぐ」。
「すでに日本だけではなく、イギリス、フランス、ドイツも同じような立場で、『イランは核開発をしていたらとんでもない』と、そしてイランの報復は批判するけれども、その報復の端緒になったアメリカとイスラエルの軍事行動は批判しない姿勢をとっている。G7はあたかもアメリカ、イスラエルの攻撃がなかったかのような態度をとっていることで、国際的な正統性がどんどん揺らいでいて、諸国家に信頼されないグループになりつつある。結局、トランプ大統領が怖いからそうした同盟国やG7は何も言えないのだと。今まで法の支配や国際秩序などいろいろ言ってきた分、信頼を失っている状況だ」
最後に、三輪氏は「日本だけで考えても、日本みたいに圧倒的なパワーがあるわけではない国は法の支配という考え方によって守られている部分はあると思うので、そこはしっかりとしていただきたい」と締めくくった。
(『わたしとニュース』より)
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