■プレコン普及が進む中…「誤った解釈」での発信による危険性
プレコンセプションケアとは、WHOが2012年に「妊娠前の女性とカップルに医学的・行動学的・社会的な保健介入を行うこと」と定義したものだ。
これが日本にも普及し、こども家庭庁は「性別を問わず、性・健康に関する正しい知識を持ち、妊娠・出産を含めた将来設計や将来の健康を考えて健康管理を行うこと」とまとめた。
現在、国や地方自治体はこのプレコンの普及に向けて動いているが、白河氏は誤った解釈による情報発信に懸念を示す。
「政府はもちろん発信をして、InstagramもYouTubeもいろいろある。ただ、自治体の方が授業をされる中で、私は今自治体の方向けに発信の際に気を付けることなどの講座をやっているが、SRHR( Sexual and Reproductive Health and Rights)のそもそもの前提、子どもを産む産まないは個人の選択であるという、そのベースを知らない方たちがやっていることがとても多い。誤った発信をしてしまうと大変もったいないことになる」
月岡氏も、誤った発信がもたらす危険性について次のように語った。
「雑な言い方をされてしまうと、『子どもを産める体でいるために健康でいてね』みたいな言い方とか受け取り方になってしまうテーマだと思う。前提として、何が大事なことで、個人の選択が尊重されるべきものというのを口酸っぱく言っていかなきゃいけないテーマなのに、急にプレコンが推し進められて、あまりわかっていない人がいろいろなところで、“自分の解釈するプレコン”をやり始めてしまうと大変なことになるのではないか」
白河氏は「インフォームド・チョイスという考え方がある。十分に選択をする前に情報を持っていなければいけない。ただ、情報を持つことは、エビデンスのある情報なので医学的なものは大事だけれど、個人の自己決定権に介入するのはいけないと思っている」と強調した。
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