■根本的な原因は「性教育の欠如」と「古い社会の考え方」
なぜこのような配慮に欠ける表現がまかり通ってしまうのか。白河氏はその背景にある問題を指摘する。
「基本的に性教育の欠如だと思う。今の大人の世代はなにも性教育を受けていないに等しい。今の小学生の方がまだわかっているのではないかと思う」
さらに、プレコンの発信を間違えることは、結果的に女性流出の原因にもなっているという。
「(地方自治体は)『若者・女性に選ばれる地方になるために』と今一生懸命やっている。ジェンダー平等、男女賃金格差是正と良いことがたくさん入っていて、やっとここに向き合ってくれたかという感じ。ところが、出ていく理由の中の1つに妊娠・出産を押し付けられたくないというのがある。だから、ここのコンテンツの発信を間違えると、いくら片一方でジェンダー平等とか良いことをやっていても、他の部局がこういうことをやってしまうと、結局女性流出につながってしまう。アクセルとブレーキを同時に踏んでいては、本当に予算ももったいないし台無しだ」
推進した自治体が炎上する原因の1つとして、地方から出ていかないでほしい、早く子どもを産んでほしいといった「自治体の都合の押し付け」や、「人口と社会の考え方が古い」という点が挙げられる。
「昔は戦争もあり、『産めよ増やせよ』という政策があった。しかし、世界人口会議でこの考え方が転換し、子どもは社会のために生まれるのではなく、生まれた子どもを育むための社会だと。このことを私は必ず自治体の講演で言うが、『その視点が欠けていました』と言われることがすごく多い。みんな真面目な故に、自分たちの仕事を一生懸命やらねばと思うあまりにこういうことをしてしまう。それから古い議員さんとかだと『個人の選択とか言い過ぎだ』と言う人も本当にいる。だから、そういった人権や自己決定権、SRHRの概念としてまだまだ浸透していないことが大きな原因だ」(白河氏)。
性教育なきプレコンは「基礎工事ができてないのに家だけ建てさせようとする感じ」
