■年下上司の苦労「気を遣う」「言うことを聞いてもらえない」
年下上司を対象とした調査では、年下上司が苦労したこととして「年上部下の固定化したやり方・考え方」「年上部下に気を遣い、伝え方が難しい」「年上部下と他のメンバーとの関係調整」という意見が上がった。
実際に働く街の人たちからは、次のような声が聞かれた。
「約20人の規模で半分くらい年下。(言葉遣いは)敬語じゃないですか。残ってくれているのは職人でずっと長いので、そのキャリアとかスキルは大事に尊重して喋るみたいなところはあるかもしれない。(職場の雰囲気は)お互い和気あいあいとやっているのではないか」(“年下上司”の50代経営者)
「少しやりにくいところがある。(年下部下の方が)ベテランなのであまり言うことを聞いてもらえない。指示が出しにくい。自分のやり方があると言うことを聞いてくれないので、そういう時は違う人に頼むとか、それ以上のことは期待しないようにしている」(“年下上司”の50代会社員)
一方、年下上司を持つ年上部下にも話を聞いた。
「(上司は)45歳くらいだったかな。敬語にするようにしている。そりゃ自分の方が上に立ちたいよね。気持ちとしては。男だから少し気にはなるんだけど、それが仕事だと思うから」(“年上部下”の60代会社員)
年齢と仕事のモヤモヤは抱えつつ、認めざるを得ない部分もあるという。
「やっぱり回転は速いよね。気が付くところとか。資格もちゃんと取っているから知識は持っている」
こうした意見について、滝川氏は「年上の人に対する日本人ならではの気遣いもあるし、そもそも世の中の上司は年齢が上ということが内在化していると思う。だから自分は年下なのに命令していいのかな、指示していいのかなみたいな気持ちになっていることの裏返しなのではないか」と分析。
「うまくいかせようと思ったら、できるだけプライドを傷つけないようにとか、不愉快な思いをさせてないかなとマネージメントしている側は当然考えなきゃいけないこと。より日本社会において特異な現象とまだ捉えられる時期においては、よりケアしなきゃという意識が働くのは普通だと思う」
一方で「マネジメント自体は役割であって地位があるのではないということがちゃんと認識されていれば、相互に余計なストレスや気遣いなど過剰な反応をする必要はないのではないか」との見方を示した。
ツールや環境の違いがもたらす「ギャップ」
