激戦のタイトルマッチで、王者のカウンターを被弾した挑戦者が突如リング上で背走。王者に背中を向けるという異例の光景に「なんで」「大丈夫?」「心折れたか」などファン困惑。一方、追撃からとどめの“一撃”での衝撃KO決着を受け、レフェリーの対応にも様々な反響が相次いだ。
3月28日、後楽園ホールで開催された「Krush.188」。メインイベントのKrushスーパー・ウェルター級タイトルマッチで王者アビラル・ヒマラヤン・チーター(志村道場)に挑戦者の璃久(シカGYM)が挑んだ一戦は3ラウンド1分52秒にアビラルのKO勝ちで幕を閉じた。最終盤で璃久が被弾後に見せた珍しい行動を巡って様々な反響を呼んだ。
昨年5月にKrushスーパー・ウェルター級王座を戴冠したアビラルにとって、これが初の防衛戦。これまでISKAやHEATなど複数団体でベルトを巻いてきた実績を持つ一方、昨年のK-1 -70kgトーナメントではアイメリック・ラジジ、ジョナサン・アイウルに連敗を喫しており、海外勢相手に課題を残していた。対する璃久は強豪ゾーラ・アカピャンには敗れたものの、ジムも移籍して心機一転。タイトル初挑戦の舞台で2023年に一度は判定で勝利した相手であるアビラルとの一戦を迎えた。
序盤、璃久の右ハイから幕開け。ローやパンチで互いを探る静かな立ち上がりからアビラルが攻勢に転じる。璃久も強い右で反撃するなど一進一退の攻防が続く。続く2ラウンドは互いにギアを上げフック合戦。アビラルが右でダウンを先制するも、璃久もバックブローでグラつかせる。
勝負が動いたのは最終3ラウンド。互いに倒しにいく打ち合いの中、まずアビラルが左フックをヒットさせて流れを掴む。しかし直後、璃久も右ストレートを返してアビラルの腰が一瞬落ちる場面を作る。打ち合いでも璃久が王者を下がらせ、右のミドル、ロー、ボディへのミドルなどを王者に叩き込む。
しかし、ラウンド終盤で事態へ一変。璃久がロープを背にする展開から、アビラルがカウンターで放ったコンパクトな右フックが炸裂。「ボコッ」と鈍い音で顔面を捉えると、璃久は突如として背中を向け、後ろ向きに走り出す。
脳が揺れてダメージで意識が飛んだか、あるいは反射的に体が逃避したか。タイトルマッチのリング上で挑戦者が王者に背中を見せる極めて異例な光景に「ええ??」「なんで」「後ろ向くな」「背中みせちゃダメ」など困惑の声が続々。そんな中、背走する璃久にアビラルが追撃の右ストレートを打ち抜いて勝負あり。衝撃でロープに体を預けた璃久はその反動でマットに前かがみに倒れ込むと体を丸めるようにダウン。ここでレフェリーが試合をストップし、KO決着がコールされた。
最後の場面、突如、意識朦朧と背走した璃久の様子に放送席から「危ない、危ない」と心配の声も。そんな様子にファンも「怖い倒れ方」「コーナーに戻ろうとしてなかったか?」「最後は意識が飛んでたな」と驚きと心配の声が。一方では「追撃を許さず即止めるべきだった」「レフェリー止めてよ」など背走の時点でレフェリーが即座に止めるべきとの指摘も聞かれた。
アビラルは試合後のマイクで、前回の璃久戦の判定負けを「自分が勝ってた」と主張し、再戦でのKO勝ちに「二度とオレの名前を出すな」と苛立ちを隠さず、この抗争の終わりを一方的に宣言すると「キックから離れて違う競技をやろうと思っている」と発言。今後の具体的なプランは明かさなかったが、この初防衛戦がKrush王者としての一区切りとなる可能性を示唆した。
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