2つ目の仮説は「転売目的」だ。吉川氏は「パネルなどを含めて転売する目的。これがもしも転売目的であるならば、売り先はある程度特定している」と述べる。
転売目的といえば、エアコンの室外機や水道の蛇口などが盗まれるケースが相次いでいる。背景にあるのは、銅やスズ、真鍮など金属価格の高騰が指摘されている。
そもそも、オートロック機器の市場価格はどれくらいなのか。設置業者が匿名を条件に取材に応じてくれた。
オートロック設置業者のA氏は「大体30万円から50万円ぐらい。大きい方になると100万円まではいかないが、そのぐらい」と語る。あくまでこれは新品で購入した場合の価格だ。
さらに、「たまにネットで見ると、“親機”を売っている。『集合インターホン』『中古品』で調べると、メーカーと型番とか出てくる」と述べる。
A氏がいう「親機」とは、まさに今回盗まれたマンションの玄関に設置されている機器だ。オートロックは通常、この「親機」と部屋にある「子機」、この2つが揃わないと使用できないためセットで販売されるが、中古品で「親機だけ」を売っているケースもあるという。
実際にフリマサイトを見てみると、オートロックマンション用玄関機が2万円前後、中には1万円台のものもあった。親機と子機のセットは14万円ほどだったが、親機単体だとかなり安価に取引されていた。
ではなぜ、セットでなければ使えない“親機”だけが売られているのか。A氏は「例えば30室とか(のマンション)で親機だけ壊れちゃったっていうケース。その時に全部入れ替えるのは大変なので、探す方はネットで買えれば本当安上がり」と明かす。
3つ目の仮説は「スパイ目的」
