プロレスリング・ノア 4・12名古屋金城ふ頭アリーナで、OZAWA&政岡純の挑戦を受けるGHCタッグ王者・内藤哲也& BUSHIインタビューの後編。ここまで3・25品川大会、4・1後楽園大会と2試合前哨戦を闘ったふたりは、“方舟の問題児”OZAWAをどう感じたのか。
【映像】「詐欺師にダマされて金ないんだろ?」OZAWAが内藤を口撃
——これまでOZAWA選手と2試合闘ってみて、「これがOZAWAだ」というものは、まだ見えてきていませんか?
内藤 ここまではどちらかと言うと、俺の使っている技を真似して、「内藤よりうまくできるんですよ」っていうふうに見せるのに一生懸命なOZAWAという印象しかない。もっと「これがOZAWAというレスラーなんですよ」というものを俺は味わいたいと思っているので。なんかその辺、期待していたものと違うものが今のところ見えている。まあ、それが彼の作戦であることを願いたいですね。
——たしかに、リアルレベルという彼のフィニッシュホールドもまだ見せていないですからね。ただ、OZAWA選手の非凡なところというのは、たとえば昨日(4・1後楽園ホールで)出したミサイルキックの滞空時間が他の選手より圧倒的に長かったり、ライオンサルト(スプリングボード式ムーンサルト)にしても一気にトップロープに飛び乗って放ったりと、多くの人が使う技でもOZAWA選手が使うと一味違うところじゃないかと思うんですが、いかがですか?
BUSHI あのミサイルキックからブレイクダンスっていうのが売りなのかもしれないけどさ。例えば、オカダ・カズチカなんかも誰でも使うドロップキックの打点の高さで当時話題になり、時代を変えたわけだけど、じゃあ、OZAWAのミサイルキックってそこまで話題になってるのって。そこの差だと思うけどね。
結局、OZAWAの凄さって、NOAHというちっちゃい島国の信者の間でしか認められてないんだよ。技のモノマネにしてもさ、昨日もデスティーノとか見させてもらったけどさ、見た目は同じラーメンでも、味気ないラーメンを出された気分だよね。内藤が出す味とOZAWAが出す味では全然違う。
——OZAWA選手のプロレスは、内藤哲也インスパイア系プロレスという感じですか?
BUSHI 言うなればね(笑)。みんなその店の味を求めてお客は来るはずなのに、人真似でいいのかって。こだわりもないただのコピー技で満足してるんだったら、ずっとやってろって感じですね。
内藤 いやあ、今日はBUSHIのコメントが的確すぎて、俺がしゃべることがないな(笑)。
BUSHI あと、OZAWAと政岡は俺らのコンディションを指摘するけど。じゃあさ、そのコンディションに負けたのは誰なの? NOAHの象徴である丸藤(正道)と拳王でしょ。 KENTA、HAYATAでしょって話じゃん。
——プロレスは単純にスピードや体力だけを競うものではなく、影響力などまで含めた総合的なものですもんね。内藤選手も動きの速さや飛び技だけなら“スターダスト☆ジーニアス”と呼ばれていた若い頃の方が上でも、総合的な実力は今の方がずっと上という思いがあるんじゃないですか?
内藤 ジャンプ力だけで比べたら、それは劣ってるかもしれない。でも、トータルでみたら、今の俺がいちばん強いと思ってますよ。だから今度のタイトルマッチに関しても、負ける画が思い浮かばないですね。だからこそ、コンディション云々を突きたくなる気持ちもわかるけど、「じゃあ、それに負けたらあなたたちどうするんですか? 言い訳できないよ」って。ちょっと言いたくなってしまいますね。
——逆に、OZAWA選手はまだキャリアが短いから、内藤選手やBUSHI選手が長いキャリアで培ってきた部分が脅威なのかもしれませんね。
内藤 だって俺、新日本プロレスに入門する前に一度膝を手術をしているし、ロス・インゴベルナブレスに出会う前に2回目の膝の手術をしている。だからコンディションだけで言ったら、俺はレスラーになる前が最強ですよ。
でも、レスラー人生の中で膝が思うように動かない中でどうするかということをたくさん考えたし、その膝のコンディションを補えるだけのものを身につけ、いろいろ勉強して今があるので。だからこそ、「コンディションだけならデビュー前の内藤哲也が最強。でも、総合力で言えば今の内藤哲也がいちばん強い」と胸を張って言えますね。
BUSHI 俺も昔は“キャリアマウント”を取ってくる奴が好きじゃないと思ってたんですけど、この年になって、レスラーにとってキャリアって大事だなっていうことを痛感するようになりましたね。昔、あの人たちが言わんとしていたことが、今になってわかるというか。それに気づける人間と気づけない人間の違いってやっぱり大きいと思うし。OZAWAは短いキャリアであそこまで駆け上がったけど、今の体力とセンスだけで勝負していたら、いつか壁にぶつかると思うしね。
「満員になってない光景を見て悔しかった。でも、本当に悔しがらなきゃいけないのはノアの生え抜きの選手たち」(内藤哲也)
