安達結希さん(11)の遺体が発見された京都男児遺棄事件について、元京都府警科学捜査研究所の矢山和宏氏は、「供述が得られている内容が正しいかどうかを先に裏付けることで、鑑識、鑑定作業に進んでいる」と説明する。
矢山氏は法医学鑑定に30年以上携わり、数々の難事件の真相解明に貢献してきた、科学捜査のプロフェッショナルだ。科捜研のポリシーは、事件のストーリーを追うのでなく、科学が示す客観的事実。科学者として現場主義を貫き予断を許さず、あらゆる可能性を検討する。
通学用リュックが発見された峠道では、動物が持ってきた可能性も指摘。実際に斜面で白骨を発見し、「動物の骨。支柱の位置が結構高い。だから比較的見える。この高さであったら絶対に見落とさない。(落ちているものを指しながら)黄色は結構目立つので、白も当然目立つが、看板ですら落石注意のものは黄色で目立つようにしている」と指摘していた。
科学捜査のプロの目は、今回の現場をどうみるのか。向かったのは自宅から約3キロ、結希さんのものと似た靴が発見された場所だ。「もしかすると靴を投げ入れている可能性がある。不法投棄が多いから、こうやって投げ捨てられる場所。発見されたくなくて、山間の奥深いところに捨てた、遺棄したということ。ただ犯人にとってここを探し当てられたというのは、想定外だったかもしれない」。
その人物にとって、想定外だったのだろうか。靴の発見に至った要因として、矢山氏は意外な見方を提示する。「いわゆる“逆臭気”と言ってもいいようなものかなと」。逆臭気とはいったい何なのだろうか。
遺体が見つかった現場では、「ここは最終地点だから、ここの土は車の中には残っていないはず。トランクのシートの部分とか、座席のシートの部分に、尿斑という尿の痕跡が残るかどうか」と考察していた。
「科学は嘘をつきませんから」と言う矢山氏が、靴が発見された現場からの生中継で、科学捜査の視点からの見解を語った。
「不自然な点がいくつか見つかったのではないか」
