■卵子凍結、どれだけ大変?
元芸人でエッセイギャグ漫画家のかなさんは、39歳で行った卵子凍結を漫画化して話題になった。「50万円かかって、補助金が20万円出るが、ちょっとつらかった。私の場合は『1年保存するのに約10万円かかる』と言われたが、毎年払うのはネックだ。卵子を使う際に、どれくらいの費用がかかるかわからない。私は2年だけと期限を決めた。35歳で凍結した人が、何年保存し続けられるのか」。
生成AI系会社員のハヤカワ五味氏は、「自分も凍結しているが、意外と凍結卵子を使う率は低いと聞いている。私も医療保険的なニュアンスに近く、妊娠を手助けするよりは、ライフプランでイレギュラーが起きたから凍結しただけだ」と説明する。
そうした理由から「凍結自体にはネガティブな立場だ。凍結した卵子を解凍して使う場合は、保険診療と別ルートになり、お金がかさんでしまう」としつつ、持論を述べる。「『35歳まで』ではやさしい。30歳以降に妊娠率が明確に下がるため、自分は30歳ギリギリで凍結した。心の安心に補助を出してくれるのは、やさしい印象を受けた」。
費用面については「20個取るのに2回やって、合計80万円くらいかかったが、都や区に加えて、会社も差分を補助してくれたため、持ち出しはほぼなかった。そうでなければ、本来やってほしい30歳未満には出せない」と説明する。
産婦人科医で杉山産婦人科の杉山力一理事長は、こども家庭庁の「35歳まで」指針に批判的だ。「都の補助金が始まって3年がたち、『40歳までにやれば良い』という風潮がある。一方で20代でやっている人は少なく、35歳から40歳程度が最も多い」。
卵子凍結には、保険制度上の課題もある。「体外受精は保険適用だが、卵子を凍らせることは自費だ。『国ではなく保険組合が決める問題だ』と逃げられている。都は使う時にも、43歳まで30万円程度の補助金がある。“無料に近い金額”で使える都にならって、国も補助金を出せば解決する」。
また凍結費用については、「企業努力で年間マックス5万円程度で、何個あっても上限にしている病院がある。そうした病院を選べば、ずいぶんと安くなってくるだろう」とした。
■卵子凍結、その先は…
