卵子凍結の公的助成“年齢制限”への波紋「35歳までに考えられる社会なのか」支援のあり方を考える

ABEMA Prime
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■卵子凍結、その先は…

卵子凍結 出産率
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 凍結した卵子は、9割が利用されていないというデータもある。医学誌「Fertility and Sterility」(2024年掲載)によると、卵子凍結をした人が、その後どれだけ卵子を解凍・使用したか、社会的卵子凍結した1万3724人を対象にした27研究を分析した。すると、凍結卵子を使う人は10.8%で、未使用は89.2%だった。ただし、将来も使わないことを示すものではない。

 研究者の山内萌氏は、「あくまで可能性の話であり、『若いうちに卵子凍結すれば、確実に妊娠できる』ではない。“35歳”も可能性でしかなく、40歳を超えても無事出産できる可能性もある」と話す。

 そして、「女性のライフスタイルが多様になり、35歳までバリバリ働いている女性も多い中で、可能性の話はネガティブにもポジティブにも働く。『35歳まで』と言うことが、『35歳までなら元気に妊娠できる』とのメッセージになり、社会の受け止め方が極端になっている。ただし、それに振り回されず、過ぎても妊娠できると、おのおのが好きに選択すればいい」とした。

 現役保育士で育児アドバイザーのてぃ先生は、「35歳までに考えられる社会なのか。仕事も収入もパートナー関係も不安定の中で、女性だけが将来的な妊娠の責任を前払いさせられている。この社会構造において、ずるくないか。“一億総活躍”や“女性の社会進出”を打ち出して、晩婚化が起きている。にもかかわらず、『35歳まではお金を払うから、40歳ぐらいまで働ける』と言っているように見える」と問題点を示す。

 重見氏は「企業で講演する際に、男性の上司や人事部が『全く想像できない。そんなに大変なんだ』と、よく言っている。そのあたりの知識を共有して、できるだけ柔軟に対応できる社会づくりが必要だ」と力説した。
(『ABEMA Prime』より)
 

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