将棋の伊藤匠叡王(王座、23)に斎藤慎太郎八段(33)が挑戦する第11期叡王戦五番勝負第4局が5月23日、大阪府泉佐野市の「犬鳴山温泉 み奈美亭」で行われ、挑戦者の斎藤八段が伊藤叡王に155手で勝利した。この結果、シリーズ成績は両者2勝2敗のタイとなり、決着は2期連続となる最終第5局のフルセットへと持ち込まれた。
伊藤叡王の防衛・3連覇か、斎藤八段の激しい追い上げか――。緊迫のシリーズ第4局は、斎藤八段の先手番で本命視されていた「相掛かり」の出だしとなった。
序盤戦では早々に千日手への進行もよぎる局面を迎えたが、ここでは打開する道が選ばれて本格的な駒組みへ。その後は互いに狙いを図り合う長い中盤戦へと突入し、じりじりとした互角の戦いが繰り広げられた。形勢に差がつかないまま進行し、再び盤上に千日手の気配が漂い始めたものの、ここで先手の斎藤八段が大きな打開を決断。ここから局面は本格的な戦いへと突入していった。
それまでのじっくりとした間合いから一転、激しい戦いに突入すると急激に展開が加速。鋭い応酬の中で一瞬の間合いを捉えた伊藤叡王が主導権を握る場面もあったが、後がない状況から底力を見せる斎藤八段も一歩も引かない。両者ともに持ち時間を使い切り、1分将棋の秒読みに追われる極限状態の激戦へと進んだ。
息詰まる終盤戦、斎藤八段は秒読みの重圧をはねのけるように鋭い踏み込みを見せて後手陣へと殺到。最後は激しい攻め合いを正確に指し切り、伊藤叡王の猛追を振り切って貴重な勝利をもぎ取った。
伊藤叡王、斎藤八段の終局後のコメント




