そんな二重生活に変化があらわれたのは、露木被告が結婚して3年後の2018年ごろ。Aさんは仕事を辞め、無職となり家に引きこもるようになる。露木被告はAさんの世話を続けた。週に数回、Aさんの自宅を訪れ、酒、タバコ、食料を買って持って行き、携帯電話の料金まで支払い、洗濯までしていたという。
Aさんの態度は少しずつ変わっていく。「当初は『お金ばっか使わせて悪いな』と感謝していたが、だんだんと横柄な態度を取るようになった。買ってきた物が違うと難癖をつけたり、割り箸をもらい忘れただけで『馬鹿にされてんじゃねぇの』。被告人のことを『おばさん』と呼んだりし、被告人の存在を軽んじるような発言をするようになった」(検察の冒頭陳述)。
2025年、仕事の忙しさも重なった露木被告のストレスは限界を迎え始める。Aさんから「お前は皆から馬鹿にされてるんじゃないの?」と言われた露木被告は、検察側の冒頭陳述によると、「Aがいなくなれば、私の生活が楽になる」「Aが死んでくれたらいいのに」と感じた。そして露木被告は、Aさんを殺害することを決意する。
Aさんの実の母親である天野被告も、こんなことを口にしたという。「Aと同じ家にいるのが辛い」「働いている時間のほうが、気晴らしになる」「面倒を見てもらって申し訳ない」。
Aさんの自宅周辺で話を聞くと、「お母さんは普通だよ。ただ、あの子(Aさん)がちょっと何も働かなかっただけに、お母さんが(その事を)言ったら、そうするとすぐ反発がくるから。『しょうがねぇ』と言っていた。『文句ばっか言ってんだ』なんて、そういうことはよく言った」と、近隣住民が話した。
また別の住人は、「もうちょっと、お母さんが『困ったよ』とか言ってくれれば、皆も協力して、『じゃあこうしなよ、ああしなよ』とかアドバイスできるけど…絶対に言わない。だからどっちもどっちなんだよね」と振り返る。
被害者の実母とともに殺害、遺体は押し入れの中に…
