■冤罪につながるリスク…当番弁護士がいないとどうなる?
仮にこのまま登録者数減少に従って当番弁護士の制度の運用が難しくなった場合、どんなことが起きるのだろうか。
「逮捕された初期段階で非常にパニック状態、混乱して冷静な判断ができない状態にある被疑者が法律で定められた権利をきちんと行使できず、結果として誤った捜査になるとか、あるいは真実とは異なる虚偽自白に至ってしまう。そのことが昨今非常に大きく問題になっている冤罪につながるというリスクはある。罪を犯した人であったとしても、その人の行為とかその状況に見合った適正な処罰・制裁になるべき。感情に基づく強い非難で、その人が実際にやった行為以上の過剰な処罰を受けることになるとか、そういうことはやっぱり防がなきゃいけない」
無償で駆けつける当番弁護士の重要性について改めて聞くと…。
「逮捕されたごく初期の段階から専門家である弁護士のアドバイスを受けて、自分のことをきちんと自分で守るという状況は維持しなきゃいけない。それがなくなってしまうということは、被疑者がたった1人、個人1人の力で、警察や検察といった大きな組織に対して、『組織 対 人』で対峙していかなければならない」
「『司法の救急車』あるいは(刑事司法における)『社会のインフラ』だということを多くの国民・市民の皆さんにご理解をいただいて、刑事司法に対する予算もしっかり確保する。そしてたくさんの刑事弁護人が安心して刑事司法に携わることができる十分な報酬体系を確保したい。この制度はやはり維持していきたい」
「人権と生活の安全保障のために国が報酬を」
