「母親は育児がとても不得意でした」
幼少期、加藤さんの母親は、育児がとても不得意で、感情的虐待を行っていたという。母親に愛されなかったと感じていた加藤さんに対し、カウンセラーの前田氏は「母親を性的に、性愛的に満たしてあげようとしていたのでは?」という驚きの仮説を提示する。この問いに加藤さんは4〜5歳からすでにマスターベーションを始めており、それによって、本当は親子関係の中で最も欲しかったはずの「ホッとする安心感、安全感」を得ていたと振り返った。
この記憶が、重大な「歪んだ認知」へと繋がっていく。加藤さんは「自分が気持ちよかったから向こうも気持ちがいいはずだと。子どもに性的に接触することは悪くないことだと思っていた」と語り、子どもも性器を触られれば気持ちがいいはずだという身勝手な思い込みを抱くようになったという。母親をきっかけに生まれた性への芽生えと快楽が、都合の良い解釈となって加害の動機を形成していたのではと前田氏は分析する。
自身の内面を深く見つめ直しながら、加藤さんは「色んなことで生きづらかった。だからと言って加害をしていいわけでは全くない」と声を大にして語る。続けて「回復はあるけど治癒はない。つまり一生付き合っていく病気や状態だ」と、自身の抱える問題の重さと、これからの人生における覚悟を口にしていた。
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