「そうだ!」中道議員に自民・稲田議員がエール連発? 再審法改正めぐり…平口大臣に「血の通った答弁ではない」「意味が分からないですね」など厳しい指摘飛ぶ場面も

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「そうだ!」稲田議員からエール?

 さらに國重議員は、「通常審では、平成28年以降、刑事訴訟法316条の14第2項でこの証拠の一覧表を弁護人に交付する制度が認められ、実務で定着しています」と言及。平成28年以降に有罪・無罪が争われた事件では、ほぼ全ての事件で証拠の一覧表が弁護人に交付されており、再審請求審でも事実上弁護人がそれを活用できるとし、「であれば、それ以前の事件についても、冤罪被害の救済という大目的からして、再審請求審でも証拠の一覧表等を弁護人が確認できるようにすべきじゃないのか?」と訴えかけた。この訴えに対し、議場内から「そうだ!」という賛同の声が上がった。國重議員は「今『そうだ!』と声を上げていただいた稲田議員をはじめ、与党議員の方々からも声が上がっている。袴田ひで子さんの切実な魂の叫びを受けて、与野党を超えた立法府の矜持で政治決断で、この修正を私はなんとしても成し遂げていきたい」と言葉を強めた。

 その後の質疑では、開示に伴う弊害や事務負担、手続の構造論をめぐって応酬が続いた。過去の開示事例による弊害を問われた法務省の佐藤淳刑事局長は「網羅的に把握しておらず回答困難」としつつ、既存目録の提出でも検察官の確認作業に伴う負担があると説明。國重議員は「確認作業すら負担だというなら関連証拠を漏れなく提出する体制が整っているのか疑問」と批判した。

 さらに開示を拒む理由について、佐藤刑事局長は「職権主義のもと裁判所が主体的に事実の取り調べを行う再審請求審に、通常審の当事者主義的構造を前提とした証拠の一覧表の制度を設けた場合、再審請求審の構造と整合しない制度を導入することとなり、裁判所における証拠の提出命令制度の解釈に混乱が生じる恐れがある」と答弁。これに対して國重議員は「職権主義は、弁護人が入口資料を確認する制度を論理必然的に排斥するものではない」と反論した。裁判所が必要と認めるときに証拠の一覧表や送致書類等目録の提出を命じる制度にすれば裁判所が主体という職権主義の構造を維持できると畳みかけると、委員会室では稲田議員などから「いい指摘だ」「その通りだ」「いい質問だ」などの声が上がった。

 これに佐藤刑事局長は通常審と再審請求審における被告人・請求人側の証拠把握の立場の違いを改めて挙げ、すべての一覧表の提示は困難であるとの認識を示した。國重議員は、多数の刑事法研究者らが反対の緊急声明を公表していることなどに触れ、裁判所が主体となって資料を取り寄せ、請求人側に的確な請求や主張の具体化を促すことはまさに職権の行使であり、職権主義に反しないと主張した。

 ここで國重議員は、必要性を訴える冤罪被害者や弁護士、学者の声を大臣はどう受け止めるかと質問。平口大臣が「再審請求者側が提出命令の請求をする際の証拠の特定は、請求にかかる証拠を識別することができる程度のもので足りるということからしますと、提出命令の請求に際しての証拠の一覧表の有用性は相当に限定的なものであるように思われる。手続構造との整合性の問題もあり慎重な検討が必要」と答弁した。これに対し、國重議員は即座に「全く人間味のない、血の通った答弁ではないと思います」と批判。さらに「『(提出命令の請求をする対象の証拠を)特定することはもう十分に可能だ』みたいなことをずっと法務省側は言っている。私、それ聞くたびに、なんかすごい上から目線の答弁だなと感じるわけです」と述べ、再審請求人や弁護人等が必要だと訴えている中で「いやいや、これは十分に特定できるから不要だ」という主張が繰り返されていることに不快感をあらわにした。 

 さらに國重議員は、事前に法務省に確認した刑事局の職員(他部署や応援職員を含む)構成について、165名のうち検察庁出身者が146名を占める一方、弁護士出身者は0名である事実を突きつけ、「『これで足りるんだ』という答弁をしているのは、ある意味、一方当事者である検察官の方が『これで足りるから十分だろ、そんなものは不要だ』と言っているように私は聞こえる。大臣、これについてはどのように思われますか?」と追及した。平口大臣が「個別の組織の中についての答弁はしかねると思います」と回答を拒むと、國重議員は「なんか意味がわからない答弁ですね、今。圧倒的多数の検察庁出身者がいる。そういうことも踏まえて、謙虚にこの法案にも当たっていく、また答弁していく必要がある」と非難した。 

 その後、國重議員は、証拠の一覧表や送致書類等目録が手続きの円滑化・迅速化に資する有用性を否定する考えなのかとただした。しかし平口大臣は、内容や要旨の記載がない一覧表を想定するならば「そのような証拠の一覧表や送致書類等目録の有用性は相当に限定的なものにとどまると考えられます」と再び有用性を限定的とした。出せるものは出していく制度設計に自ら強い姿勢で臨むことが法務大臣の責務ではないかと迫る國重議員に対し、平口大臣はここでも一覧表が効果的な場面は限られているとした上で、「再審請求審の審理のあり方や手続構造との整合性に問題があるということから、慎重に検討を要すると言わざるを得ないことをご理解いただきたい」と一貫して慎重姿勢を崩さなかった。

 國重議員は「慎重に検討ということは全否定じゃないわけですよ。検討の余地があるわけです」と指摘。その上で「冤罪によって失われた歳月は、取り戻すことはできません。人権・命の問題に、与党も野党もありません」と言い切った。ここで再び稲田議員のものと思われる「そうだ!」という声が響き渡り、國重議員は「党派の違いを超えて、より実効性ある再審法改正をともに実現していきたい」と締めくくり、質問を終えた。

ABEMA NEWS)

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