では、なぜ新聞のめくる音で殺人未遂となったと推測するのか。川井教授は決して音の大小ではないという。
「大きい音は、騒音というので数字で測れる。でも、敵が近づいてくるのを感知しようとすると、小さい音も感知してしまう。掟破りのような、そういうものを感じ取るという怒りの感情に関しては音の大小では説明できない。常識外れな人が隣に住んでいる、要は敵が隣にいるわけだから、どんな小さな音でも敵が出している音だったらイラッとする」
つまり、音量の大小ではなく「あの人は、ルールを破っている」その判定こそが、引き金を引くとみる 。その判定は同じ音でも時代や人によって感じ方はまるで違うと指摘する。
「イヤホンの音漏れというのが平成の初めぐらいで、とても話題というか問題だった。携帯が普及した時に車内で(通話を)言いだすと、みんなイラっとしたと思う。公共の場で余計な音を出すというのは、新聞に限ったことではなく、時代時代でいろいろな音が気になった」
なぜ「音」は事件になり「臭い」ではならないのか
