■「子供生まれるのにまだ正社員で働くの?」地方ならではの固定観念
地方出身で現在は都内の会社で正社員として働くきらりさん(30代前半)は、出産で実家に帰省中、地元に住むいとこの女性から「子どもが生まれるのにまだ正社員でバリバリ働こうとしてるの?子供もかわいそうだし、もっと楽な仕事ないの?」と言われたという。「せっかく正社員で続けようとしているのに、そう言われてすごくもやもやした」と当時の心境を明かす。
そもそも地方に違和感を覚え始めたのは高校生の頃だった。「都会から転校してきた友人に、『都会ではバリバリ働いているお母さんも多いし、よそはよそ、うちはうちという考えがあるから、人のお母さんが働いているからどうとか気にしない』と聞いた時、私も都会の大学に出て都会で働きたいと思った」。
牧野氏は地方の状況について、「高校卒業後の進学や就職の場面で、女子は地元から通わせる、浪人は許さないといった家庭を普通に見聞きした。親や教師に悪気はないが、知らず知らずのうちに娘にはそんなに頑張らなくていいと言い、息子にはもっと頑張れと言ってしまう。こうした無意識の思い込みが将来の賃金格差にもつながることが経済学で実証されつつある。これは女の子だけでなく、競争したくない男の子にとっても不幸なことだ」と述べた。
■「社会規範の影響力の大きさに気づくことが第一歩」
