過去最多の飲食倒産…「値上げ無理」は幻想?居酒屋店主「常連さんもいるので、なるべく抑えたい」独立前に経営を学ぶ必要性も

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■「消費者は価格を覚えていない」値上げの心理的ブロック

高橋嘉尋氏
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 プライシングスタジオ代表の高橋嘉尋氏は、個人店が値上げに踏み切れない最大の原因を「心理的ブロック」と指摘する。「飲食側は同じ価格を見続けているので、自分たちだけが価格を覚えていて、変にそれが心理的なハードルになっている。しかし消費者からすれば、値上げしても別に気づかない」。

 山地氏も同様の見解を示し、「個人店のメニューの細かな数字まで覚えている客はほとんどいない。なんとなく最後に支払った金額、3000円程度という感覚があるだけだ。値上げのアドバイスをするときは『黙って値上げしてください』と伝えている。わざわざ告知する必要はない」と話す。

 さらに「飲食店の方は優しいので、必ず『申し訳ありません』という張り紙をするが、絶対に書かないでほしい。ほとんどの客はあの張り紙を見て値上げに気づく。数十円、数百円単位であれば、余計なことを言わなくていい」とも付け加える。

 高橋氏は値上げ成功の具体的な方法として「客がよく頼む看板商品は価格を据え置き、あまり頼まれない商品を5%程度上げてみるだけで、5万円程度の増収は十分に賄える。日高屋が値上げに成功したのも、集客商品の価格は据え置いて他を上げたからだ。合計会計が上がっても、客は『今日は飲みすぎた』で終わってしまう」と述べる。

■経営知識の欠如と生き残りの条件
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