【実録】「俺にはあいりしかいない」ガチ恋LINEやり取り→金の無心に応じるため消費者金融からの借り入れも…40代男が犯行に及んだ真相、ライバー女性殺害事件の裁判記録

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地裁判決は「非常に悪い」が「同情の余地」も

 弁護側は、高野被告には自閉スペクトラム症(ASD)の特性があったと主張。相手の気持ちを感じ取りにくいという特性が、55回にも及ぶ刺突につながったとして、懲役9年を求めた。さらに、貯金約450万円を失い、消費者金融の返済にも追われていたことを指摘。金だけでなく、被告の尊厳まで奪われたと訴えた。

 初公判では、母親の供述調書も読み上げられた。佐藤さんは、シングルマザーとなり、母子育児支援施設で暮らした時期もあったという。やがて連絡は途絶えたが、配信を見て母は娘が生きていることを知った。「山形駅で配信しているのを見て、行ってつかまえた。借金の話をすると『もう終わったから大丈夫』と」(母親の供述調書)。

 その1年後、娘は配信の最中に命を奪われた。母親は、お金については高野被告に詫びた上で、法廷でこう訴えた。「一生許すことができません。厳しい処罰を求めます」。

 東京地裁は、ASDの特性がなかったとしても、怒りが爆発し、歯止めがきかなくなることはあると指摘。犯行については、「非常に悪い」と厳しく非難した。その一方で、金をめぐる一連の経緯には、「相応に同情の余地がある」とした。

 執拗で残虐な犯行。そして、長期間にわたる金銭トラブル。裁判所は双方を考慮し、高野被告に懲役16年を言い渡した(求刑:懲役20年)。

「まじめで穏やかな側面に付け込まれないよう相談できる環境が整い、活用できるようになることを期待する」(裁判長)

 画面越しの出会いから始まり、恋愛感情と金銭が絡み合った末に起きた事件。高野被告が訴えようとした金の問題は、1人の命を奪うことで取り返しのつかない犯罪へと変わった。残されたのは、返されなかった金と、二度と戻らない命だった。

(『ABEMA的ニュースショー』より)

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