■「アホちゃう、こいつ!」放たれる暴言と「頼れる母」を失っていく虚無感
岩佐の思いを試すかのように、その後、介護の負担はますます増えていく。
「大腿骨を骨折して入院して、車椅子の生活になっていって、失禁してしまうことも増えてきて、おむつ交換も私がするようになったりとか」
仕事と介護の両立は想像以上に大変だったそうだ。
「くたくたで帰ってきて、ここからまた介護が始まる。母の場合は認知症で、かなり暴言が飛んでくることもありましたので…」
当時の映像にはこんなやり取りが収められていた。
「母ちゃん」(岩佐)
「なんやねん。アホちゃう、こいつ!」(母親)
「まりちゃんって誰?」(岩佐)
「知るか!」「もう帰れ!」(母親)
岩佐は「私も精神的にやられそうになることが度々あって…」と当時を振り返る。
「母が子どものように、私が頼りたいのに私が頼られる方になってきて、どんどん母を失っていくような感じで。また一つこれができなくなった、また一つできなくなった。昔の頼れた母が恋しいっていう気持ちは今でも常にあります」
「仕事と介護を両立する過酷さ」介護中のジャーナリストも共感
