中邑真輔の“気になる今”を訪ねて―― プロレス実況・清野茂樹、片道24時間の長旅で目にした“たゆまぬ努力” 改めて思いを強くした自らの使命

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■WWEの熱狂を生み出す原点ともいえる場所「パフォーマンスセンター」

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 パフォーマンスセンターはトレーニング施設だけではなく、スタジオ施設も兼ねています。週に一度、観客を入れて「NXT」のテレビショーも行われていることは熱心なWWEユニバースならご存じでしょう。スタジオには、入場ゲートがあって、カメラがあって、客席に囲まれたリングがあり、いつも「NXT」の配信で見る景色を目の前に胸が躍ります。

 中邑自身も「NXT」在籍時には1年ほどこのスタジオに通った経験もあり、施設を眺めながら「ここは試合だけではなく、他にもプロモ(マイクパフォーマンス)やコンディションなど、いろんな分野にコーチがいて、凄い育成システムです」と語っていました。一流のプロレスラーには、人を惹きつける言葉が求められるわけで、WWEがマイクパフォーマンスを重要視していることがわかります。たった一語で観客を大熱狂させるスーパースターのマイクはここで培われるのでしょう。

 また今回、中邑が後輩たちに試合や生活について頼もしくアドバイスする姿を目撃し、彼らの精神的支柱だと実感しました。WWEで中邑真輔が10年もの長きにわたって生き抜いてきたのは、試合内容はもちろんのこと、異国での順応力や団体に対して自分の考えを主張できる交渉力、自らアイデアを提案する創造力、周囲とのコミュニケーション力、そして、後輩たちの面倒を見るリーダーシップもあるのではないかと、考えます。

 私との会話で中邑は自身のキャリアの終え方についても口にしました。やり残しているのは、日本人男子の誰も手に入れていないWWE最高王座を獲得すること。山の頂は高いですが、何が起こるかわからないのがWWE。オーランドでの日常に密着し、静かに己の技を磨く姿を目の当たりにした今こそ、過酷な生存競争を生き抜く中邑真輔のことを日本のWWEユニバースのみなさんにできる限り伝えたい。それは私の使命だと思っています。

 野球にMLB、バスケットボールにNBAがあるように、プロレスのトップレベルが集うのがWWEです。どんなジャンルでも最高レベルのものを見るのがベストに違いありません。日本人目当てでもいいし、他に“推し”を見つけるのもいいでしょう。スポーツとエンタメが入り混じった唯一の世界。「レッスルマニア」と並ぶ年間2大イベントになりつつある、夏の祭典「サマースラム」をぜひこの機会にご覧ください。

文/清野茂樹
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