上野六段には、この一戦に向けた密かな狙いがあった。対局前に「三枚堂七段が相掛かりを得意にされている印象ですので、ちょっと変化をつけたような将棋にしてみたい」と語っていた通り、序盤で飛車先の歩を突かずに保留するという独自の構想を披露する。これには控室で見守る北関東の藤井聡太竜王・名人(王位、棋聖、棋王、王将、24)も「相掛かり党に8五歩を突かない未来があるのか」と興味津々の様子。解説を務めた門倉啓太六段(39)も「ちょっと見たことのない展開。かなり練りに練った作戦」と、若き才能の工夫に驚きを隠せない様子で語った。
チームの存亡を背負う極限の重圧から、上野六段の心拍数は140bpmという高い数値をマーク。しかし盤上では躍動感を見せつけ、軽快に桂馬を跳ねて積極的な攻めを展開していく。対する三枚堂七段が“桂馬の貴公子”の異名を持つだけに、北関東の佐藤天彦九段(38)が「跳ねは強烈か。“逆・貴公子”か」とこぼすと、藤井竜王・名人も「“逆・貴公子”(笑)」と思わず大爆笑。
大阪の控室も「“逆・桂馬の貴公子”!」と大いに沸き立ち、視聴者からも「なんて楽しそうな聡太」「貴公子返し!」「同じこと言うとる」「楽しそう聡太ぴこw」「山下くんがウケてるw」「一緒のこと言ってる」「言いたくなるんやそれw」「なんでシンクロしたん両チームw」「両陣営同じことをw」と興奮のコメントが殺到した。
「上野六段の頑張り、迫力とかね、すごかったですね」こんな記事も読まれています

