将棋の早指し団体戦「JEMTCスペシャルABEMA地域トーナメント2026」予選Bリーグ2位決定戦、東武鉄道 北関東ブリッツァーズ 対 サウスゴッツ大阪が8月1日に放送された。勝てば本戦進出、負ければ敗退と同時にチーム解散となる過酷な運命の一戦は、その第1局から見る者の息を呑ませる劇的クライマックスが待ち受けていた。大阪の上野裕寿六段(23)と北関東の木村一基九段(53)による戦いは、最後は打ち歩詰めの禁じ手によって詰みを逃れるという、まるでドラマのようなクライマックスとなった。
両者は公式戦を含めてこれまで対戦経験が全くなく、木村九段が「会話もしたことがない」と語るほどの初顔合わせだった。これには北関東監督の羽生善治九段(55)が「未知との遭遇ですね」と返し、同チームの藤井聡太竜王・名人(王位、棋聖、棋王、王将、24)も思わず爆笑する和やかなシーンも。注目の新ルール「先手番入札制度」では、木村九段が「できれば先手が欲しいが、全く(相手のことが)わからない」として「様子見。運試しで」と50秒を提示。対する上野六段は木村九段の矢倉を警戒して「先手番を取りに行きたい」と55秒を入札し、見事狙い通り先手番を獲得した。
注目の一戦は角換わりの出だしとなったが、木村九段が巧みに誘導し、互いの力と構想がぶつかり合う力戦形へと突入した。中盤戦では後手が趣向を凝らし、作戦が成功したかに思われた。しかし、劣勢を察知した上野六段は王様の上部脱出を試み、盤上は一気に激しい斬り合いへと発展していく。“千駄ヶ谷の受け師”の異名を持つ木村九段だが、この日は持ち味である受けだけでなく強烈な攻めを繰り出し、猛烈な勢いで上野六段へと迫っていった。
「打ち歩だああ」「ひょえー」「上野粘り強い」こんな記事も読まれています

