——日本史という観点から見ると、鎌倉時代の元寇が大きいですよね。
関根:当時の、名乗りを上げて戦う日本の文化や作法が集団で押されて。
小清水:モンゴルの馬自体や乗り方も特殊で、縦揺れが少なく、乗る人間への負担が少ない。この安定力が、長距離移動や弓矢による戦いの優位性になっていたというのが、この作品に触れた事による学びが多いです。
鈴木:肉の捌き方も文化によって違いましたよね。
下野:『天幕のジャードゥーガル』がモンゴル帝国を中心に扱った作品と聞いて、そのためにやっていたわけじゃないけれど、(ナレーションの仕事を)やっていてよかったなと思った。
齋藤:今のお話がすごくて、僕は何も言えなくて……。
下野:特殊な例だよ!
一同:(笑)
小清水:齋藤くんの世代ではモンゴルについてどう教わっていたの?
齋藤:モンゴルは元寇くらいで、僕の中では一回の授業で教わってそれっきりでした。
鈴木:チンギス・カンとかフビライ・ハンくらい?
齋藤:描かれた顔を見た事があるくらいでした。
——本作に参加されるにあたって、原作を読みつつ改めて学んでいったわけですね。
齋藤:ターバンを巻いている事も含め、自分が見た事なくて知らない事が多かったので、ネットで調べながら原作を読んでいました。知らない事ばかりだったので、それはすごく刺激になりましたね。
下野:知らない事を一生懸命調べながら読んでいくって、まさにムハンマドみたいだね。
小清水:素敵だよね。でも、ネットで調べてみても情報が少なくて。
鈴木:音響監督の小沼さんの方が詳しいかもしれませんよね。
関根:調べてもわからなかった事を現場で教えていただいて。とても印象深かったのは、日本とは正反対の末子相続というところでした。
小清水:実際に日本もその方がいい場合もあるかもって思ったり。先に自分たちの兄が領地を作って経済を回し、最後の子どもが親を守りつつ財産を継いでいくのは、理にかなっている部分も多くて、なるほどなぁって。
——私も今回のインタビュー前に原作のほか、参考文献にも目を通したのですが、本作を知ったあとにモンゴル帝国の歴史を読むと、名前がわかっているだけですんなりと史実が入ってきたのが印象的でした。
下野:齋藤くんと同じように、知れば知るほど「これはどうなっているの?」という事が本当に気になって、少しずつ教えてもらえるのがこの作品だなと思いました。知らないからこそ面白いですよね。
小清水:あといろいろな食べ物も出てきますけれど、私はモンゴル料理屋さんってあまり馴染みがなくて。意識していないだけかもしれないですが。この作品をきっかけに、作中に描かれている食べ物を食べてみたいなってとても興味を持ちました。
関根:ミルクティーと聞くと甘いものを想像してしまうのですが、しょっぱいミルクティーってどんな味がするんだろうって。
小清水:しかも基本ヤギの乳だから、牛乳とも味のクセが違うだろうしね。
下野:美味しいかもよ? 塩味があって。
齋藤:スポーツドリンクみたいな?
一同:(笑)
齋藤:ごめんなさい!
下野:絶対記事に残してくださいね!
——はい(笑)。
下野:(実際に検索して)調べてみるとけっこうあるよ。
小清水:へーー行ってみたい! 読んでくださっている方も、ぜひ身近で探して行ってみて欲しいですね!
「彼女の立ち向かう姿と行く末を見守って」


