西島秀俊「この映画の中に綺麗ごとはありません」障がい児を育てる家族の涙に共感…映画『時には懺悔を』心を揺さぶられた撮影の裏側

西島秀俊
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綺麗ごとではない人間ドラマに「断る事は出来ない」

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――障がいのある子供と親の関係性にフォーカスを当てたミステリーが展開します。どのような点に西島さんは惹かれましたか?

西島:脚本を一読して「これを断る事は出来ない」と思いました。それぞれの登場人物すべてに一筋縄ではいかない物語があり、綺麗ごとではない重厚な人間ドラマが描かれていました。支えている側が実は支えられていたり、不幸だと思われていた中に小さな光のような希望があったり。時に人間は多面的であるという当たり前の事を忘れ、一つの情報だけを持ってその人をカテゴライズしてしまうことがあります。今回の脚本には「人はそんなに単純ではない」という事がすべてのキャラクターにおいて描かれているところに惹かれました。

――心を閉ざして孤独を抱える一匹狼の探偵・佐竹について、どのように理解されましたか?

西島:佐竹は過去に取り返しのつかない過ちを犯し、それを背負って生きている男です。探偵として世の中の澱のような部分も覗いてきたことで、世界に期待せず、背負うべき責任があるので生きてはいるが、前向きに生きようとはしていない。生きるために必要な食事も適当です。酒も浴びるように飲みます。人から何を言われようが、どう思われようがまったく感じないし、自分の言葉が他人に伝わる必要もないと思っている。でも実際は弱い男なんです。心の奥底には柔らかい部分があり、どこかで「世界は思っているほど悪い場所ではない」という一縷の希望を持ち、期待もしている。だからこの物語を通して、何も感じないはずの心が震える瞬間が何度もあるんです。

「凄まじい覚悟を持って参加されていた」――カメラ前の子供たちと保護者がくれた心強い言葉
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