ここ4年ほど、レギュラーシーズンで200ポイント以上を安定して積み上げてきた赤坂ドリブンズ・園田賢(最高位戦)。昨期も個人3位と好成績を残した。それだけ勝ち続ければ、自らの実力に確かな手応えを感じても不思議ではない。ところが本人の分析は正反対だ。「めちゃくちゃついてますよ、これは(笑)」。30試合前後という試行回数から考えれば、好成績が続くこと自体がかなり幸運だという。結果から打ち方の良し悪しを逆算せず、1試合あたりの期待値を「+2.0から2.1、2.2へ」と少しでも高める。その独特の勝負観には、長く第一線で戦ってきた園田らしい冷静さが詰まっている。
―レギュラーシーズンは個人3位。一方でチームはセミファイナルシリーズで敗退した。昨期の振り返りを。
レギュラーシーズンは良かったと思います。ここ4年くらい200ポイント以上を安定して勝っていて、コンスタントに成績を出せているなという印象があります。ただ、セミファイナルでは個人として全然いいところがなかった。僕が成績を残せなかったことが、セミファイナルで負けてしまった原因の一つでもあるので、そこは心苦しいところがありました。
―ここ数年、安定して好成績を残している。要因を自分ではどう分析しているか。
これは、ついているということですよね(笑)。昨年もダーツの話(麻雀の短期成績について、実力によって中心が決まる正規分布の中に「ダーツの矢を投げるようなもの」とするたとえ)をしましたけど、レギュラーシーズンは30試合前後なので、200ポイント勝つということは1試合平均で6ポイント以上勝つということなんですよね。Mリーグで何万試合とやったときに平均6、7ポイント勝てる人なんて、そうそう出てこないと思っています。
仮に平均7ポイント勝てる人だとしても、30試合で210ポイントじゃないですか。それでも2年に1回くらいは200ポイントを切るはずなんです。それを4年続けて200ポイント以上勝っているなら、2分の1の抽選を4回連続で引いているわけで、16分の1ですよね。めちゃくちゃついてますよ、これは(笑)。そもそも自分が平均7ポイント勝てる選手だとはまったく思っていないですし 、3ポイントでもかなり言い過ぎかもしれない。だから、ものすごいツキを引いているということだと思います。
―反対に、昨期は鈴木たろう(最高位戦)が苦しい成績だった。
たろうさんはものすごくついていないですね。超かわいそう(笑)。チームの中で誰かがついていたり、ついていなかったりする。それを全部合わせて、チーム全体としてついているのか、ついていないのかという話なんだと思います。
本人には「気にしなくていい」と言いますけど、自分が同じ立場だったら、そんな簡単にはいかないですよね。「なんで俺はこんなについていないんだ」と思うでしょうし、心から同情も共感もします。自分だったらめちゃくちゃきついと思います。
―浅見真紀(最高位戦)は、昨期は自分の色を出そうとしたことがうまくいかなかったと振り返っていた。
それがうまくいかなかったというのも、結局は結果の話だと思うんですよ。「これまでこういう打ち方をしてきた。自分の色を出してみた。結果が悪かった。だから色を出したことが悪かった」と逆算するのは、あまり良くないと思います。浅見さんもメディア向けにそう言っているだけかもしれないですけど(笑)、僕は自分の色を出す、出さないという話ではないと思っています。
―麻雀プロにはそれぞれ個性がある一方、成績には一定の分布がある。
イメージとして、ある打ち方をずっと続けてMリーグで1試合平均2.0ポイント勝てる人がいるとします。そこから打ち方を変えて2.1になるのか、1.9になるのか。そのくらいの話だと思うんですよ。そんなに麻雀をガラッと変えられるわけではないですし、1.9の山と2.1の山なんて、結果の分布はそこまで変わらない。
だから「打ち方を変えた結果、成績が悪くなった」という数字だけを見ても、それによって本当に2.1になったのか、1.9になったのかを類推することはできないと思っています。みんな1試合あたりの自分の強さを最大化しようとしている。そのためのアプローチやタイプが違うというだけです。
―園田さん自身は、トリッキーな選択をする選手というイメージも強い。
僕は視聴者に見せるためにトリッキーなことをしているわけではないです。今2.0なら2.1にしたい、2.2にしたいと思ってやっている。そのアプローチが、たまたまトリッキーに見えているだけだと思います。自分では勝つために正しい道だと思って選択しています。
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