―全員が最善を目指しているのに、なぜ同じ打ち方にならないのか。
それだけ麻雀が複雑なゲームだということですよね。難しいということだと思います。強いと言われる人にもいろいろなタイプがいますから。
僕もチームで麻雀の話をする時は、わからないことは「わからない」と言います。自信がないことだらけなので。ただ、河から得られる情報のようなインプットの部分はタイプによらないんです。「この手出しからこれは読めるようにならなければいけない」とか、相手の河からどのくらい手が進んでいるのかを判断するとか。そういう部分は、どんなタイプの人でも吸収しなければいけない。そこは勉強の話で、実力として序列がつく部分だと思っています。
―そのインプットを得た後、実際にどう打つかというアウトプットでは意見が分かれる。
そこから先はいろいろなルートがあって、どの道筋が正しいのかはわかりません。浅見さんと話す時でも、インプットの部分なら「こうした方がいい」という話はできます。でも、そこから先は自分で探していくことになる。「こうする方法もある。僕はこうする。でもたろうさんは違う意見」ということもあります。
結局、決着がつかないんですよ。20年くらい勉強会をやっていて、昔はそういうアウトプットの部分にも決着をつけようとしていました。でも今はしません。どちらも引かないし、どちらも正しいと思っているからです。「僕はこう思う」「僕はこう思う」で終わって、それぞれの考え方を自分の引き出しに入れておく。それが自分の進化につながる時が来るかもしれないし、「これは違うな」と思えば自分の中で終わる。インプットの部分にはまだまだ学ぶことがありますし、新しい気づきもあるので、そこはしっかり勉強していきたいですね。
―ドラフトの話で、たとえ最高位を獲得してもMリーグ入りが決まるとは限らない。これからMリーガーを目指すプロには、何が必要だと思うか。
総合力だと思います。麻雀の腕もそうだし、結果もそうだし、キャラクターもありますよね。タイトルを取ったとしても「たまたま取った」と思われるのではなく、「あの人なら取ってもおかしくない」と思われるようなブランディングも必要になると思います。
内部の人との関わり方も、外部への発信もそうですし、解説をやった時に内容に説得力があることも大事だと思います。各団体の最高峰タイトルを取ったから、Mリーガーに選ばれる、というのは既定路線ではない。
―チームを運営するのは企業でもある。
結局、企業が理屈を持ってチームを運営していて、その企業の判断で誰かを取ったり、誰かと契約を終えたりするわけです。だから企業の理屈に合って、選ばれる可能性を高める努力はした方がいいと思います。もちろん企業によって求めるものは違います。
そこに自分を合わせていく方法もあるし、「そんなの関係ねえ。俺はストイックに麻雀をやる」というのもあると思います。僕はそっちの方がかっこよくて好きですけど、そうも言っていられない時代だと思います。
―では、Mリーガーになるための王道はない。
最終的には運が重要です。最高位を取ることだって、最高位を取れる確率を自分で高めてきたわけですよね。Mリーガーになれるかどうかも、運やタイミングがあります。自分がいい状態の時にチームの枠が空いているのか、そのチームのニーズに自分が合っているのか。
だから、何をしたらいいかと言われたら、最終的には「運を鍛えること」なんです(笑)。そんなことはできないので、自分が選ばれる確率を上げ続けるしかない。必ずMリーガーになれる王道のルートはないと思います。
※連盟=日本プロ麻雀連盟、最高位戦=最高位戦日本プロ麻雀協会、協会=日本プロ麻雀協会
◆Mリーグ 2018年に全7チームで発足し、2019-20シーズンから全8チーム、2023-24シーズンからは全9チーム、2025-26シーズンから全10チームに。各チーム、男女混成の4人で構成されレギュラーシーズン各120試合(全300試合)を戦い、上位6チームがセミファイナルシリーズに進出。各チーム20試合(全30試合)を戦い、さらに上位4チームがファイナルシリーズ(16試合)に進み優勝を争う。優勝賞金は7000万円。
(ABEMA/麻雀チャンネルより)
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