青木真也、故郷の地で見つめる43歳の自分「RIZINでの世界線は短い。プロ選手としての上がり目がないことも分かっている」穏やかな気持ちと静かな闘志

超RIZIN
青木真也
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「俺は自分の実力をわきまえていますよ。だから自分のベストを尽くす、それだけなんです」 

必勝を祈願する青木真也
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――もともと秋元選手はどういう経緯で練習するようになったんですか?

青木:一切面識もなかったんですけど、秋元選手が俺と練習したいと言ってきてくれて。最初は揉めると思われていたみたいで佐伯(繁)さんに止められていたんですけど、パッチー・ミックスと試合が決まってミックス戦に向けて練習したいということで佐伯さん経由でつながった感じですね。

――秋元選手とはミックス戦後も継続して練習しているのですか?

青木:週1でやってます。秋元選手と練習すると今の自分を可視化できるんですよ。

――自分を可視化、ですか?

青木:はい。彼のような選手と定期的に練習することで、今の自分がどのくらいのところにいるかが分かる。週1ぺースでも彼と練習することで、彼に対して失礼のないように自分のコンディションを整えるから、それをやることで見えてくるものがあるんです。きっとこれが自分の練習だけだったら、ここまで見えてなかったと思います。自分の練習イコール自己責任だけど、究極自分が練習できなかったら、自分が痛い目を見て終わりじゃないですか。でも相手がいて、相手に頼まれる練習になると、相手のためにベストの練習をしないといけないから、そこで差が出てきますよね。

――今までは青木選手は練習相手を雇ってきた側で、雇われる側になったことで気づいたことがあるんですね。

青木:正直俺が雇ってきた練習相手がそこまで責任感を持ってやっていたかどうかは分からないけど(苦笑)、俺は相手に失礼がないようにしなきゃいけないと思って練習しているので、そこで分かることがありますね。

――しかも秋元選手は青木選手よりも年齢もキャリアも下で、そういう選手と肌を合わせることに意味があるのかもしれないですね。

青木:秋元選手の仕上がりや吸収速度を見ると、はっきり言って観念はしますよ。今の自分がどういう状況が分かるんで。ただ彼のような選手はこれからもっともっと出てきちゃうと思いますね。3~4年後には秋元本人が第2・第3の秋元強真の登場に悩むはず。近い将来、彼が特別ではない時代が来ると思います。今までも秋元レベルはいないにしても、もう30歳近いけど野村駿太がいるし。そういう選手たちを見ると、俺ももう危ねえなと思いますよね。

――同じ階級で言えば野村駿太vsパトリッキー・ピットブルやルイス・グスタボのような試合はもう出来ないですか?

青木:俺はそう思います。俺は自分の実力をわきまえていますよ。だから自分のベストを尽くす、それだけなんです。ここから急速に成長しようとは思わないし、もうそれは出来ない。よくベテラン選手が自分はまだまだ伸びていると言うけど、俺はあれは嘘だと思います。そう自分に言い聞かせないとやっていけないのかもしれないけど。俺は自分の競技者としての上がり目だけじゃなくて、プロ選手としての上がり目がないことも分かっているから。(今の)自分はできて延命。それを可視化できているなと思います。

文/中村拓己

(後半に続く)

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