覚醒の3年目だった。BEAST X・中田花奈(連盟)は個人成績8位(+228.4ポイント)で、大きなプラスをもたらし、チームを初めてのファイナルシリーズ進出に導いた。麻雀の指南役を務めたのはチームメイトの下石戟(協会)。麻雀をする中で判断に迷った時、下石の“口癖”が頭の中で再生されることもあったという。今期の目標は「ただのラッキーだったと言われないような結果を残したい」。元アイドル雀士の真価が問われる4年目の戦いが始まる。
―1年目は▲261.3ポイント、2年目は▲575.4ポイントと厳しい戦いが続いた。3年目を振り返って、どんなシーズンだったか。
ついていたと思います。アガりたいところも、結構な確率でアガれました。麻雀はそんなに簡単ではないので、振り返るとなったら、やっぱりついていた、という感じです。
ただ去年、一昨年よりは、対局を冷静に見ることができるようになったと思います。自分の中で良くなった感触もあります。一方で、課題もさらに出てきたと思っています。
―手応えは感じていたのか。
どうでしょう。ポイントがあった分、1回ラスを引いても(個人トータルが)マイナスになることはなかったので、打つのが楽だった部分はありました。結局、最初の方にポイントを稼いでおくことが大事ですね。+100ポイントくらいある状態が続くと、麻雀は打ちやすかったです。自分自身、メンタルは強いと思うのですが、ラスを1回引いても、まだプラスの余裕がある方が、選択の幅は広がると実感しました。
個人スコアというよりは、チームに貢献できているか、足を引っ張っていないかは、常に意識しています。たぶん性格の問題だと思うのですが、チームの足を引っ張っていないことが、余裕を持って打つことに繋がったのかと思います。
―下石さんに教わったことで、中田さんの中で変化したものは。
本当にたくさんのことが変わったので、全部です(笑)。たくさんの時間を割いていただいて、いろいろなことを教えていただいて、自分の中でも“良くなったな”と思えた部分はたくさんありました。そんな中で、着順への意識は明確に変わったと思います。
今まではもうラスは引けないとか、もうトップしか意味がないというギリギリの状況が多かったので、着順意識をするのが難しかったですね。リーグ戦なのに3着じゃダメということも結構多かったです。だから、冷静に選択ができない部分はあったと思います。
単純に試合数が増えたこともありますし、4着から3着への着順アップも昨シーズンは何回かしています。「2着確定でいいや」と割り切ったアガリをしたこともありました。そういう選択が的確にできていたかなと思います。
―下石さんの指導はすんなり頭の中に入ってきたのか。
そうですね。私はこれまでもたくさんの方に勉強会をしていただいていました。みなさん教えるのは上手ですし、尊敬する方々ばかりです。そんな中で今は下石さん一人に指導をお願いして、熱心に教えてくださっています。チームメイトだからこその信頼もあったと思います。
指導の中にも“下石さん節”が表れるんですよ。インタビューでもわかる通り、下石さんは面白いので、記憶に残る口癖が多いんです。Mリーグの対局中も下石さんの言葉が浮かんでくることがありました。「よう切らん!」「よう鳴かん!」というような下石さんの言葉が頭の中で再生されて、「下石さんだったらここは鳴かないかな」と判断できました。「頭の中に小さな下石さんがいた」というか(笑)。
自分だけの選択となると、まだ自信が持てないですし、強い先輩方と戦っているのがMリーグという舞台なので、自分の選択というところより、教えてもらったからこれを選ぼうという判断で、打牌していました。
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