「Mリーグ」2025-26シーズンに向けたBEAST Xのオーディションを勝ち抜き、新メンバーとなった下石戟(協会)。参戦1年目で安定した押し引きと勝負強さで数々のトップを獲得し、デビューイヤーからMVPに輝いた。同時にチームは創設3年目で初めてのファイナルシリーズの舞台も経験。そんな中で下石は新シーズンに向け「メッキが剥がれたと言われないように」と気合を入れ直す。飄々とした猛獣が虎視眈々とポイントを狙う。
―個人としては+614.0ポイントを獲得し、MVPに輝いた。大活躍だった1年の振り返りを。
出来すぎのシーズンでした。そんな中で一緒によく練習をしている中田花奈さん(連盟)も上出来な成績(+228.4ポイント)だったので、感覚的には2人で1000ポイントくらい勝った気持ちでした。
―Mリーグを外から見ていた時代と中に入って戦った時の印象の違いはあったか。
僕はMリーグに入る前から、Mリーガーの人たちとよく練習をしていました。Mリーグ1戦目の同卓者は、園田賢さん(赤坂ドリブンズ)、鈴木優さん(U-NEXT Pirates)、石井一馬さん(EARTH JETS)だったんですけど、そのメンツはいつもよく打っている関係性だったので、そこまで普段との差を感じずに、緊張もせず迎えることができました。
自分が入ったチームは、苦しい2年間があったので、そういったプレッシャーはありましたけど、常勝軍団に入るよりは、ある意味で楽な気持ちで臨めたというのはあったと思います。
―チームとして4人で過ごした1年間はどうだったのか。
目的というか、目指すべきゴールが一緒の人間が4人集まっていますし、麻雀という共通して好きなものがあるので、話も合いますし、過ごしやすかったですね。いろいろなところで言っていますけど、自分以外の人のトップがこんなにうれしいんだと思いましたね。そんな実感はしたことがなかったので新鮮でした。人間的にも成長できた一年だったかなと思っています。
―中田さんが3年目でキャリアハイの数字を残した。普段も麻雀を教えることはあると思うが、チームメイトだとまた異なるのか。
どうなんですかね。教室で教えている生徒さんや、他の麻雀プロにも教えることはありますけど、その方々が活躍することは、僕の利益には直接繋がっていないじゃないですか。それでもうれしいんですよ。中田さんが勝った時と同じくらい。でもこれって変ですよね(苦笑)
これはちょっと考え直すべきというか、僕の考え方がたぶん間違っていそうです。本来なら(チームメイトである)中田さんの勝利をもっと喜ぶべきなんですけど、同じくらいうれしいんですよ。
―多くの時間を中田さんの指導に注いだと聞いている。
そうですね、時間のかけ方もそうですし、Mリーグはありがたいことに牌譜が残るので、中田さんの対局の全牌譜を見ることができました。連盟でもMリーグルールで戦っているので、牌譜を起こして僕が見られるようにしてほしいです。
―中田さんは「対局中に下石さんだったらこう言うだろうな、と考えながら打っている」と言っていた。
無意識のうちに頭の中に残る言い方をしているっぽいんです。例えば「よう切らん!」とか。自分だったら切らない打牌のことを、その5文字で伝えているんですけど、その言葉が対局中に浮かんでくるらしいです。
―中田さんは2021年にプロテストに合格した。キャリアが浅かった分だけ教えやすかったのか。
キャリアは全然関係なくて、性格と人間性ですね。加えて、吸収したいという貪欲な姿勢みたいなものが必要だと思います。
キャリアを積んでいなくても変化させづらい人もいるし、「自分が正解」と思い続けて、負けている人もたくさんいます。中田さんは、アイドル活動などいろいろな経験をしていますし、「上を目指すためには変化しないといけない」ということを知っているんですかね。成長しやすい性格だと思います。もともと力もあったんですよ。潜在能力というか、センスというか。
―自身は鈴木大介さん(連盟)、東城りおさん(連盟)というチームメイトと接する中で吸収できたことはあったのか。
大介さんとは意見交換をよくさせてもらっていました。そういうのが今の自分に活きている部分はあると思います。東城さんは麻雀AIでかなり勉強していますね。
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