昨期、TEAM雷電はレギュラーシーズンの熾烈な通過争いを勝ち抜き、最終的に3位でシーズンを終えた。それでも萩原聖人(連盟)の胸に残ったのは、満足感よりも悔しさだった。「優勝を目指すとはどういうことなのか」。過去2シーズンの戦いを振り返りながら、今期に向けて改めて考えているという。9年目を迎えたMリーグについても、リーグ全体の話題作りに率直な思いを明かした。
―まずは昨期の振り返りを。
悔しいシーズンでしたね。思うようにチームに貢献できないなというところが常にありました。優勝を目指しているので、3位で喜んでいていいのかというのもありますし、上と離れていたというのもあります。悔しいという気持ちになるのが自然ですよね。いろいろありますが、ファイナルシリーズに行ったことを素直に喜んでいいのかは分からないです。
―レギュラーシーズンは厳しい状況から勝ち上がった。
かなり厳しいところからひっくり返したところもありましたからね。麻雀には人にもチームにも波があるように、長いシーズンを戦っていると波が来ない時もあります。去年も一昨年も、セミファイナルシリーズに残るか残らないかというところでは、勝ち上がることが至上命題としてありました。2シーズンとも(レギュラーシーズンの)最終戦は本田(本田朋広)が打っていますが、優勝を目指すのであれば、トップを取れる時はトップを取った方がいいと僕は思っています。
去年も一昨年もトップを取れそうなところはありました。ただ、そこでトップではなく勝ち残ることを優先したことによるポイント差が、昨期は2位、3位という最終的な順位にも響いてきたと思っています。優勝を争っている時、そのポイント差で優勝を逃すということもあるかもしれない。これはこの2年間、ずっと思っていたことです。「優勝を目指す」というのはどういうことなのか、そこを考えた方がいいのかもしれないと思いました。これはあくまで僕個人の意見で、チームとしてどう考えているかという話ではありません。
―苦しい時期を乗り越え、TEAM雷電は上位を争うチームになってきた。
僕はこのインタビューでも毎年、景気のいいことは言えませんが、良くなったところは良くなったところとして受け止めていいと思います。ただ、僕自身は「もっと良くなるにはどうするのか」というところばかりが気になってしまいます。ファンにはそれぞれ10チームを応援している方がいて、さらにMリーグ全体が好きという箱推しの方もいる。そういう空気はもうできていると思います。
あとはこれをどう拡大していくのか、全体の分母をどう増やしていくのか。TEAM雷電は他のチームと同じような扱いではない部分もあると思います。アンチの方からすれば色物のように扱われることもありますが、それを今さら変えようとは思っていません。
―Mリーグは9年目を迎える。オフには選手が試合以外の話題でも、様々に取り上げられた。
それを喜ばない方がいいと思います。結構、無理やりじゃないですか。「これくらい言われるようになって良かったね」というのは、逆説的なアンチテーゼのようなところもあって、最後はそんなことがない方がいいに決まっている。麻雀ではないことで話題になった一方で、他に何か話題になったことがあるのかな、というところですね。優勝争いの盛り上がりはまた違う話です。例えば岡田紗佳さん(KADOKAWAサクラナイツ)がCDを出しました、というような話題性もあると思います。試合以外で盛り上がること自体はいいと思います。
ただ、悪い話題も多い中で「盛り上がったから良かった」という考えは全くない。話題をもっと明るいところで作るべきだと思います。本当にここは難しい問題です。Mリーグ自体の見られ方は洗練されてきていますが、内側の洗練はまだ足りないような気もしています。
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