八代八段は、「(千日手局、指し直し局)どちらもやってみようかなと思う作戦で挑めた。いずれも中盤がすごく難しい将棋だったと思うが、自分としては力が出た将棋だったかなと感じている」とコメント。藤井JT杯覇者は「千日手局は非常に激しい展開になって、中盤から終盤にかけて難しいなと思いながら指していた。 結果として千日手になったが、その前後で何か違う手段があったかどうか、非常に気になる所だった。 指し直し局の方は中盤でかなり甘い手を指してしまって、そこからはっきり苦しい展開になってしまった」と総括した。
本局は令和8年熊本地震の被災地を励ます「熊本復興応援対局」として開催され、終局時の総手数に応じ、1手につき1万円が将棋日本シリーズから熊本県へ寄付されるチャリティー企画が実施されていた。午後5時2分に成立した千日手局の102手と、指し直し局での108手にも及ぶ激闘を合わせた総手数は210手に達し、熊本への復興支援として総額210万円の寄付が達成された。
2016年10月1日に四段昇段を果たした藤井JT杯覇者は、来月でプロ入り10年目への突入を目前に控えている。第一線で戦い続けるトップ棋士にとって敗戦は避けられないものだが、約9年間にわたり圧倒的なペースで白星を量産し続けた結果、100敗到達時点でも勝率は驚異の8割超え(0.821)をキープ(未放送のテレビ対局結果を除く)。この「異例の遅さ」での100敗到達は、むしろその底知れない強さと安定感を改めて浮き彫りにする歴史的な記録となった。
なお、強敵を打ち破り自身初のベスト4進出を決めた八代八段は、10月31日に行われる準決勝東海大会で永瀬拓矢九段(33)と対戦する。敗れた藤井JT杯覇者も、最後まで被災地へエールを送る気迫の熱戦を演じ、会場に集まった熊本のファンを大いに沸かせた。
(ABEMA/将棋チャンネルより)





