店舗には年間およそ600杯を食べ歩く、ラーメンライター井手隊長が来店。「実際お店で自分のでやるとなると、どうなんですか?」と問いかけると、大類さんは「全然違うフィールドだなと思っていて。効率的に作るとか、同じ味で安定して作るみたいな。やっぱり最初の1か月は苦戦しました」と応じつつも「『山形の人がこういうのが好きなんだろうな』というのが自分の中にあったので、それを形にして牛骨と融合させて、老若男女の山形のラーメン好きの人に食べてほしいなと思って」と語ると、井手隊長は「もう期待しかないですね」とコメントした。
祖父の一杯とは大きく異なる極太の手揉み麺。丼には牛骨の味を邪魔しない、すっきりとした醤油だれと風味高い牛脂、そこへ6時間かけて煮込んだ牛骨スープが注がれる。繊細な麺がちぎれないよう、大類さんは優しくゆっくりと湯切りした。
「太くて縮れていて、結構見た目インパクトあるんですけれども、ものすごく軽い食感を意識していまして。こんなに太いのに、ちゅるっと気付いたら無くなっているみたいな」(大類さん)
チャーシューには赤身の旨味が濃い、国産豚の前足の肉を使用し、薄くスライスして花びらのように敷き詰めていく。中央には祖父のレシピをそのまま受け継いだ、秘伝の辛ネギ、メンマ、なると、香ばしくあぶった海苔を添えれば、二代目平吉初の一杯が完成。「辛ネギチャーシュー麺1350円」これこそが祖父の味を受け継ぎ、自分のアイデアを加えた次世代のラーメンだった。
井手隊長は実食して「もっちもち。これは美味い、本当に美味い」「辛ネギ。これは美味い、たまげたね」「思ったより多分、おじいちゃんイズムまだ入ってるぞ」と、次々とコメント。
以前の試食会で受けた指摘への二代目の答えもカウンターに置かれていた。井手隊長が手に取ったのは「ラーメンが3倍ウマなる粉」。白コショウをベースに、魚の旨味やニンニクなどを加え、ブレンドしたという。井手隊長は「おじいちゃんもびっくりでしょう。ああおいしい」と絶賛。「チャーシューを麺に巻いて食えというメッセージが伝わってきた」と薄いチャーシューを麺に巻いて一緒に口の中に。思わず「うまい!」
最後に井手隊長は「もっと牛骨の輪郭を出すこともできたけど、これにしたんだよ。いいね。魂がつながっていって。新しい知識だけじゃなく、昔のものへの敬意や愛もありつつ仕上げたんだなと食べて伝わってきたので、ぐっときました僕は」と語った。
店は2026年4月1日にオープン
