人権面でも課題、「悪質」の線引きはどこ?
そして、最大の焦点。それはGPSを“どう”装着するかだ。政府案は、体に装着する“足輪”ではなく、端末を“持ち歩かせる”案が出ている。執拗に狙う加害者が果たして持ち歩くのか。
人権の壁も厚い。原田教授は「皆さん感情的に『ストーカーだから、性犯罪者だから、GPS着けろ』と言うが、『再犯をするおそれがある』おそれの段階だ。その人の『どこに移動するか?』、憲法で保障された移動の自由や、プライバシーの権利を大きく侵害する。被害者の権利を守るべき、これは当然。でも、同じように装着される人の権利も守っていかないと、法律としては非常に雑な法律になってしまう」と話す。
まだ何も起きていない段階で、誰が誰を“悪質”と判断し、GPSを着けるのか。線引きを誤れば、冤罪を生みかねない。装着が知られれば、仕事も住まいも失いかねない。社会復帰を阻み、憲法が禁じる差別に繋がるおそれもある。
原田教授はGPSの有用性についても疑問を投げかける。
「残念ながらGPSには、今のところ犯罪を抑制するというエビデンスはない。韓国の方式もGPSだけをやっているわけではない。非常に強力な指導や治療を組み合わせている。GPSが前面に出ているけれど、それだけの効果ではない」
GPS装着は、被害者の命を守ることを最優先にしつつ、実効性については、多くの問題が残されている。
(『ABEMA的ニュースショー』より)
この記事の画像一覧
