■「性別役割分担をしている場合ではない」地域経済の起爆剤へ
調査では、女性の活躍推進について「これから強化する」を含め、62.5%の女性後継者が「女性を活躍させていく意向がある」と答えている。内山氏は「今、地方の女性の働き場所がなくて都市部へ流出してしまう問題や、賃金格差の問題などがあるが、そこにも紐づいてくる。中小企業での女性の活躍は、今の日本で一番必要なファクトだと思う。今まで眠っていた人材である女性経営者や女性後継者には、地域経済の中で新しい文脈を作り、風穴を開けていく役割が求められている」と語った。
滝川氏も同意し「この話は日本の縮図。後継者不足や次世代の担い手不足は、高齢層が多く若い世代が減っていく日本の人口構造において、地方に限らず日本中で起きている。この問題に対し、人口の半分をカウントせず『女性じゃ無理だよね』としてしまうと圧倒的に人手不足になる。しかし、意思決定層に女性も候補として入れれば、実は担い手がいるということがわかる。また、経営層に入った女性は、自分が社員だった頃に困った経験や視点を持っているため、働き方や雇用のあり方を変えていこうという力学が働く。問題ばかりが指摘されているが、ここから可能性は広がる」と期待を込めた。
こうした現状を踏まえ、『女性後継者白書2026』では、支援側への提言として以下の3点を挙げている。
1. 経営と育児・介護を両立できる支援環境の整備
2. 性別に関わらず後継者候補を育てる仕組みづくり
3. 女性経営者を地域の変革人材として位置づける仕組みづくり
滝川氏はこの3つの提言について、「環境変化が激しい中、今までと同じやり方をしていてうまくいくとはほとんどの人が思っていない。『男性じゃなきゃダメ』という考えを外してみることで広がる可能性がものすごくある。深刻な労働力不足でインフラすら維持できない国なのだから、男性女性と性別役割分担をしている場合ではないということを示唆している」と強調した。
(『わたしとニュース』より)
この記事の画像一覧
