■永住許可「厳格化」の背景と新たな基準
法務省などのデータによると、日本国内の在留外国人数は2012年の約203万人から、2025年には約400万人へと倍増する見込みであり、総人口に占める割合も3%を超えている。
政府とともに永住許可の厳格化を進めてきた日本維新の会・外国人政策と人口戦略調査会長の三木圭恵衆院議員は、厳格化の背景について、「技能実習という制度がなくなり育成就労に変わり、特定技能1号・2号という枠ができた。特定技能2号になれば何年でも働け、家族の帯同も許される。10年住めば永住資格が取れるということで、非常に簡単に取れてしまう状況になり、外国人の比率が上がりすぎてしまう」と説明した。
さらに、高市早苗総理が「在留外国人が増えることに伴って不安、不公平感を感じる国民がいる」と言及している点について、三木氏は「SNSが発達し、一部の悪質な事案が全体に当てはまるかのような印象を受けることが一つの要因だ。経営管理ビザで家族全員を呼び寄せ、高額療養費などの日本の社会保障制度を利用しているのではないかといった日本人の不満が溜まってきた」と見解を述べた。その上で、日本の社会秩序を守り、日本人が安心して生活していくための政策検討の結果として、今回の厳格化に至ったと語った。
一方、今回の改定に反対するNPO法人「移住者と連帯する全国ネットワーク」の共同代表理事・鳥井一平氏は、これまでも厳格な基準が存在していたと反論した。「今回線を引いたわけではなく、前から引かれている。これまでも行政書士などの間では、年収300万円から350万円程度ないと(永住許可を得るのが)難しいという水準があった。加えて、健康保険料や住民税などの税金に関するチェック項目が約20項目あり、証明書を取るのも非常に大変な作業だ」と実態を明かした。その上で、「今回なぜ引き上げなければならないのか、その理由が全然示されていない。永住許可率は直近数年で下がっており、激増しているわけではない」と指摘した。
■厳格化への賛否と浮き彫りになる矛盾
