■「同一労働の基準が曖昧」「若者へのしわ寄せ」噴出する懸念
一方で、制度の実効性については疑問の声も上がった。EXIT・兼近大樹は、「同一賃金は簡単だが、同一労働とはどういう基準で、どんな職種で、何を基準とするかが明確に出てこない。合理的な説明を求められるということは、企業側が『あなたは今、できませんよね』と言えば、給料を大幅に下げることが可能になるのではないか」と、能力評価を理由にした過度な賃金引き下げへの懸念を示した。
相方のりんたろー。も、「年齢に伴って能力は落ちていくもの。これを企業が請け負わなければならないのか。若者世代が圧迫され、チャンスを失っていくようなら、本当の平等とは何か考えさせられる」と、高齢者への待遇維持が若年層の労働環境へしわ寄せとなる可能性を指摘した。
高齢者雇用の現場を熟知する、求人会社「シニアジョブ」広報部長の安彦守人氏も、企業の苦しい実情を明かす。「物価高や人件費上昇の中で、どの人にどのくらいお金を払うのか、企業としては非常に厳しいところがある。また、年齢とともに能力が落ちていくペースは人それぞれであり、75歳でも階段を駆け上がれるほど元気な人がいる一方で、60歳でも大病をして仕事のペースを落としたい方もいる。この能力差を企業が測り、判断するのが一番難しい」と述べた。
■当事者が語る「年収半減」のリアルと日本企業の評価構造
