「サブカルを安易に受け入れてくれるな」“病みかわいい”名付け親・江崎びす子氏が語る“日陰文化”の危機…メジャー化・大量消費が「本当のオタクの居場所」を奪うワケ

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■「日陰でいい。大量消費だけは免れたい」

江崎氏が提唱する“病みかわいい”
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 江崎氏がサブカルの本質を語るキーワードが“日陰”だ。「私は多数派の文化に馴染めなかった人間なので、少数派のカルチャーやコミュニティに居心地の良さを感じてサブカルにはまった」と話す。「サブカルというのは日陰ものの文化。日の当たらないところにいるのが一番いい。メジャー化するということは、地中に住んでいるモグラやミミズに日の当たるところで生活してと言うようなもの」と続け、「虫眼鏡で照らされているような状態」と表現した。

 サブカルチャーの消滅危機を象徴するのは、物理的な場所の喪失でもある。「サブカルチャーはもともと東京の街のニッチなショップだったり専門誌や雑誌だったりするところで、時間をかけて培われた文化。今そういったものが目に見えて減っている。お店も減っているし、雑誌もどんどん廃刊している」と江崎氏は述べる。SNSがすべての情報を集約してしまった結果、かつての“日陰”が急速に失われているというのだ。

 一方で、メジャー化によるリスクを江崎氏は自身の経験から肌で感じている。「私が一番免れたいのは大量消費。消費されることが怖い。カルチャーの寿命が短くなるのが怖い。私が作家業を13年専業でやれているのは、多分ずっとサブだから。もし一時期のブームがあったとしたら、そのブームによって流行になってすぐに廃れてしまっていたと思う」。消費されて廃れていった界隈を目の当たりにしてきたからこそ、「そこにはなりたくない」という思いは強い。

 この日MCを務めた大物マダムタレントのアレン様が「せっかく日が当たるチャンスがあるなら出た方がいい」と水を向ける場面もあったが、江崎氏はメジャー化に伴う負担について、「私はやっぱり繊細すぎて、メジャーになった時のいろんな部分に自分が耐えられない」と率直に明かした。

■「SNSには魂を置かない」――アルゴリズムから逃れる生存戦略
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