■「技術的には負けていない」国産ヒューマノイドを開発する企業
フィジカルAIの社会実装を目指して国産ヒューマノイドを開発するHighlanders代表の増岡宏哉氏は、「中国が去年の実績値で約1万台、今年前半で約2万台のヒューマノイドロボットを全世界に展開している」という現状を認めつつも、焦りだけではない見解を示す。
「フィジカルAIの知能には大脳と小脳の2種類がある。中国が今達成しているのは小脳的なハイパフォーマンスな動作で、これからより求められるのは物を組み立てたり、認知・判断・計画を行う大脳的な知能との組み合わせだ。まさにそこを目的にAIとロボットを作っている」と述べる。
なぜ追いつけると言えるのかという問いに対しては、「世界で初めて二足歩行ロボットを作ったのは日本だし、ものづくりの技術はアメリカに比べても先行している部分がある」と日本の技術力に自信を示す。さらに、「フロンティアモデルによってソフトウェア開発が効率化され、これまで積み上がっていた数年分の差が縮小されつつある」とも語る。
また、人型ロボットにこだわる理由については、人間の生活環境が人間の身体に合わせて作られていることから、人型であることの合理性を説明し、「人型ボディがあれば宅配で届いたロボットが段ボールを開け、仲間のロボットをセットアップし、労働力が1から10、100へと指数関数的に増えていく。これが人型ロボットへの投資が集まる理由だ」と説明する。量産についても「三菱自動車との協業を発表しており、来年には月1000台の量産を目指している」と話す。
フィジカルAIの学習データの重要性についても、「優れたAIモデルを作っても、学習させるためのデータが圧倒的に不足している。データ集めにこそ大量のロボットが必要で、だからこそ今この瞬間にロボットを量産してデータを集め、フィジカルAIを賢くしていく必要がある」と強調する。
■日米連携と「日本の繊細さ」が勝ち筋になるか
