小学生2人で「塾代月70万円」出生率0.80超少子化が続く韓国の教育競争…第一子に110万円支給しても“焼石に水”なワケ 慶応大教授「熾烈な支出競争止めない限り解決難しい」「日本にも共通」

わたしとニュース
(2/4) 記事の先頭へ戻る

■結婚と出産を阻む「3つの壁」

 「(出生率で)韓国が日本を上回る逆転現象が起きることはかなり難しい」と語る金氏。その背景には、乗り越えるべき3つの壁があるという。

 第1の壁は「競争の連鎖」だ。「『中小企業に入ると生活ができないのではないか』浪人をしてでも大企業に入りたいという希望を持っている。しかしながら企業の需要には限りがあるので、彼らを全員受け取ることはできない。だから就職ができない。就職ができないから結婚ができない、結婚ができないから子どもが産めないという現象が起きている」(金氏、以下同)

 第2の壁は「教育費」だ。「小学生2人を育てる親にインタビューしたところ、1人あたり月35万円(日本円)、2人合わせると70万円。学校の授業が終わると、家に帰ってからちょっとした食事をして、また塾に行く。塾から家に戻る時間は、だいたい夜10時くらい」。

 第3の壁は「一極集中の弊害」だ。「今、経済もソウルを中心に発展していて、みんなソウルや首都圏に集まる。基本的には家を買うか借りるかだが、借りる時にマンション価格の5割から8割くらいの頭金を大家さんに預けて家を借りる仕組み。今は中古マンションも含めても平均が1億6000〜1億7000万円する。家を用意することができないから、結婚することができない」。

 結婚し子どもを育てるには、厳しい競争とそれに打ち勝つための経済力が必須という循環に陥っていた韓国。ただ、この2年の出生率は、過去最低を記録した2023年の「0.72」からわずかに回復傾向にある。

 この理由について金氏は「第二次ベビーブーム世代の子どもたちが30代から30代中盤に入り、結婚適齢期になった彼らが子どもを産んだ。つまり結婚をして子どもを産むケースが増えたのが最も大きな要因ではないかと思う。3、4年は出生率がある程度改善されることが予想されるが、その後はどうなるか実際は誰も予測できない状況」と解説する。

政府が検討する大規模な現金給付とその懸念
こんな記事も読まれています
この記事の写真をみる(11枚)
このまま画像を見る
続きは広告を見た後にご覧いただけます
クリックして広告を見る