小学生2人で「塾代月70万円」出生率0.80超少子化が続く韓国の教育競争…第一子に110万円支給しても“焼石に水”なワケ 慶応大教授「熾烈な支出競争止めない限り解決難しい」「日本にも共通」

わたしとニュース
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■「支出競争」の激化と子どもを追い込む親たち

 さらに、過熱する教育費の問題について、中室氏は教育における「ステータス外部性」を指摘する。「実際に韓国のデータを使った教育におけるステータス外部性についての研究がある。ある家庭が子どもに月35万円の習い事をさせると、近隣の家庭も『うちもやらなければ」と同じように月35万円をかける、さらにその隣の家庭も巻き込まれていくという、際限のない支出競争を指す』。

 同研究において、このステータス外部性による教育費の支出競争が韓国の少子化をより激烈なものにしていると結論づけられており、中室氏は「この熾烈な支出競争を止めない限り、少子化問題の解決は難しい」と警鐘を鳴らす。

 過度な教育は子ども自身にも深刻な影響を与えている。岩本氏は「韓国では習い事の送迎バスシステムが発達しているので、それを活用して1日に2つも3つも掛け持ちする小学生は多い。私も夜9時や10時頃に帰宅する小学生や中学生の姿は日常的に見ている」と語る。

 これに対し中室氏は、「子どもが過度に習い事や受験勉強に追われるのは望ましくない。明らかに心身の不調をきたしているのに、競争があまりにも熾烈で、親がストップをかけられずに子どもを追い込んでしまうケースを相談などでよく見聞きする。スポーツでは医師による“ドクターストップ”が存在するが、教育にはない。大人は優先順位を間違えてはいけない。子どもが幸せになるために教育がある」と語った。

 金氏は「日本と韓国の少子化の原因はほぼ共通しており、違いはその“程度”の差にすぎない」と指摘しており、日本にとっても韓国の現状は決して他人事ではない。

 最後に中室氏は「子どもを育てていくには、20年という長い年月が必要となる。その間、安定して生活していける経済基盤があるという確信を持てることが、若い人たちが子どもを持とうという決断につながる。今子どもを持てずにいる若い世代への安定した雇用対策こそが、何よりも重要」と語った。

(『わたしとニュース』より)

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