広瀬章人九段(39)が伊藤匠王座(24)を破り、8年ぶり通算3期目となるタイトル・王座を獲得した第73期王座戦五番勝負最終第5局。10月27日に山梨県甲府市の「常磐ホテル」で決着したシリーズは、第1局から一進一退の死闘が続き、フルセットの末に広瀬新王座の誕生で幕を閉じた。しかし、最高峰の激闘を終えた直後の会見で、新王座から飛び出したのは「家族は寝てると思いますけど…」というまさかの“マイペース発言”。緊迫感あふれる死闘から一転、ファンを爆笑とほっこりした祝福の渦に巻き込んだ。
運命の第5局は振り駒で広瀬九段の先手番となり、戦型は「相掛かり」へ進行。序盤から駒が激しくぶつかり合う展開となる中、9筋の香車を巡る強烈な駆け引きから広瀬九段が絶妙な好手を放って主導権を掌握した。終盤戦では伊藤前王座が渾身の粘りを披露して盤上を揺らしたものの、勝負どころで持ち前の切れ味を見せた広瀬九段が冷静に押し切り、白星を掴み取った。
「多分寝てると思いますけど…」




