■家族手当を支給する企業の割合は減少傾向
そうした中、家族手当を支給する企業の割合は、2006年の83.1%から2024年には74.5%に減少した。
この推移について、崔氏は「ベンチャー企業やスタートアップ企業において、家族手当を最初から作っている会社はほぼない。新しく誕生した企業で導入されていないからこその数字だと思う。そういう会社だと若い方が多いので、『何で家族手当?』『配偶者も働いているじゃん』といった声が多いのだろう」と分析した。
家族手当の中でも、特に配偶者手当を支給する企業の割合は10年間で71%から53.5%へと大きく減少している。配偶者の収入制限が「年収の壁」として働き控えを招いていることから、厚生労働省が見直しを推奨していることも背景にある。
崔氏は、「若い頃『家族手当って何なんだろう?』と思っていろいろ文献を見たときに、“年収の壁”は税に関する壁と、配偶者手当に関する壁があることを知って驚いた。今、その壁をなくすためにという意味では社会にフィットする形になっていている」と語った。
一方で、配偶者手当は廃止するものの、子育て手当などに切り替える形で「家族手当」としては残す企業もある。そのため、家族手当全体の割合は配偶者手当の減少割合ほどには減っておらず、一定程度必要だと判断した企業もあることが推測される。企業側の模索は続いているようだ。
崔氏は企業の従業員への支援の形について「ベビーシッターの補助券を出したり、手当じゃなくて実際に使う用途を決めた補助金を出すとか、そういった福利厚生を拡充する方向にシフトしてきているようにも感じる」との見方を示した。
(『わたしとニュース』より)
この記事の画像一覧こんな記事も読まれています
