■原告団「排除されたと感じる。ないものとして扱われている」
「東京アプリは権利侵害」と主張する原告団の一員・榎本清さんは、提訴の理由をこう説明する。「生活応援事業は公共の福祉事業であるにもかかわらず、スマホとマイナカードを持たない方を最初から除外するような制度設計になっている。これまでの支給事業は紙による申請、保険証や免許証による本人確認、振込という形が一般的だったが、今回はそれが全くない。排除という意図はないかもしれないけれど、確実に排除自体はされている。ないものとして扱われているから、心が傷つく」。
エッセイスト・忍足みかん氏は「アナログとデジタルに優劣をつけているような印象があるが、アナログなものは杖や車椅子と同じようなライフラインの一つだと思う。全部がスマホになってしまうと社会的に孤立してしまう人もいる。生きるためには必要なので、福祉として考えてほしい」と述べる。また、「日本はデジタル化が遅れていると言われているが、高齢化社会であることを逆手にとって、海外が真似をするようなデジタルとアナログの両立ができたら一番優しいのではないか」と提言する。
江戸川区議・滝沢泰子氏は、東京アプリのポイント申し込み方法が分からないという住民からの相談をきっかけに、自ら会場を借りてスタッフやボランティアとともに対面サポートを実施してきた。「本当にスマートフォン自体の使い方からという方が実はたくさんいらっしゃる。日常からいろいろなところでご苦労があると感じさせられる」と語る。「生活応援事業という名前だから現金や商品券で欲しいという声は実際に聞く。名前が良くないとか制度設計が良くないというのは共感するところがある」とも話す。
■東京都の“悪手”だった?生活応援事業に変更で制度設計に歪み
