「ないものとして扱われ、心が傷つく」スマホ・マイナカードなしで1万1000円分がもらえない…60歳以上13人が都を提訴 アナログ・デジタルの“2軸”は必要か

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■東京都の“悪手”だった?生活応援事業に変更で制度設計に歪み

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 文筆家・佐々木俊尚氏は、デジタル化自体のメリットを認めつつも、今回の問題は東京都の制度設計の誤りだと指摘する。「当初は『つながるキャンペーン』と呼ばれ、アプリ普及のために7000ポイントを配るという話だった。ところが物価高やウクライナ情勢などを背景に、東京都議会での議論を経て1万1000ポイントに増額し、生活応援事業という名前に格上げされた。その結果、生活応援事業なのにマイナカードとアプリがないとお金がもらえないといういびつな構造になってしまった。これは東京都の制度設計の大きな間違いで、裁判では負けると思う」。

 その上で佐々木氏は「マイナカード経由・デジタル経由にした方が全体のコストは大幅に下がる。コロナ禍の給付金では自治体の負担が非常に大きかったが、マイナカードに口座を紐付けすれば国が一括して直接振り込めるようになる。だからデジタル化の方向性は重要だ。ただし生活応援事業であれば、マイナカード以外の申請動線も作るべきだったのは間違いない。デジタル経由のコスト削減という利便性と、そこから弾け落ちた人への支援のバランスをどこで取るかが一番重要な問題で、どちらかが正しいという話ではない」と述べる。

 これに対し榎本さんは「デジタル化によって経費が格段に下がるというが、デジタル化を進めるための費用負担と紙の手続きのコストを合わせた時にどちらが多いかは簡単には言えない。本当に便利であれば、ニンジンをぶら下げなくても自然に増えるはずだ」と反論する。

 パックンが「事業の名前が生活応援事業ではなく、マイナンバーカード普及のご褒美という趣旨だったら、裁判を起こしたか」と問いかけると、榎本さんは「生活応援事業でなければ裁判は起こさない。ただ、ポイントを付けて誘導しなくても便利なら自然に増えるはずだという思いは変わらない」と答えた。

■アナログ→デジタルへの過渡期 2軸の対応は
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