■アナログ→デジタルへの過渡期 2軸の対応は
佐々木氏は、使いやすさの問題についてこう語る。「コンピューターのUIの歴史はものすごい勢いで進化していて、かつてはパソコン入門の本を買って勉強しないと使えなかったが、今やスマホ入門の本を買う人はいない。さらにAIが出てきて、日本語で話しかければAIが何でもやってくれる状況になってきているから、使うハードルはどんどん下がっている。今後、使えないから高齢者はダメという話はもうなくなるのは間違いない」。セキュリティ問題については「AIによる攻撃にはAIで防衛するという仕組みが数年先には整う可能性もある。デジタル化に歯止めがかかり、後ろに戻る可能性はあるが、現時点で『デジタルは終わり』と言ってしまうのは少し時期尚早だ」と述べる。
滝沢氏は「電力がないと使えないという問題があり、災害時はどうするのかという観点もある。紙の保存性や安全性も改めて考えた方がいい」と指摘した。これに対し佐々木氏は「非常時に現金しか使えないからといって社会全体のデジタル化は良くないというのはイコールにするのは極論すぎる。デジタル化によってコストを下げることと、非常時に現金しか使えない場合の対応は両立できる話だ」と返した。
一方、EXIT・兼近大樹は独自の視点から懸念を示した。「デジタル化した方が得なのは個人的には分かっている。ただ、(デジタルとアナログの)二軸でもいいとなった瞬間に、俺はデジタルはやらないし、そういう人も増えてしまう。みんなでデジタル化した方が得なのに、やらない人が増えるというややこしい話にもなる」と述べた。
榎本さんは最後にこう訴えた。「デジタル化を進めることも分かるし、便利だという方がいるのも分かる。ただついていけない方もいる。選択する自由がないことが問題なのであって、その手当てをきちんとやるべきだということを私たちは言いたい」。
(『ABEMA Prime』より)

